実話が紡ぐ感動の物語:絵本『きみのいすは なかった』とは

この絵本は、著者であるダニエル・ギル氏自身の幼少期の体験に基づいています。物語は、ギル先生の教室に座る生徒たちが、誰も座っていない空の椅子を見つけるところから始まります。その椅子の意味を尋ねられたギル先生は、自身が少年だったころの出来事を語り始めます。

物語の舞台は1956年、アメリカ、ニューヨークシティ。少年だった「ぼく」と親友アーチャーは、ある土曜日に誕生日会へ行くことになります。よそゆきの服に着替えて、わくわくしながら出かけた二人を待ち受けていたのは、予期せぬ出来事でした。

誕生日会の会場で、ホストであるスティープのママは、二人の少年をじっと見つめます。その視線に「ぼく」は心配になりますが、その後に続くママの言葉が、二人の少年に大きな衝撃を与えることになります。

この経験が、教師となったギル先生の「どんな生徒も排除しない教室をつくりたい」という教育理念のきっかけとなります。50年以上にわたり社会科の教師を務めたギル先生の、心に深く刻まれた出来事が描かれた一冊です。
現代社会に問いかける「差別」と「排外主義」
『きみのいすは なかった』は、単なる友情物語に留まらず、現代に生きる私たちに「差別」や「排外主義」について深く考えるきっかけを提供します。
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差別: 特定の属性(人種、性別、障害など)を持つ人々に対して不当な扱いをしたり、区別したりする行為です。
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排外主義: 特定の集団(外国人など)を社会から排除しようとする思想や運動を指します。
この絵本が現代の日本の子どもたちにも読んでほしいとされているのは、多様な背景を持つ人々が共生する社会において、他者を理解し、尊重することの重要性が増しているからです。巻末には「読者のみなさんへ」と題されたメッセージがあり、特に「アライシップ (allyship)」について考えるきっかけとなるでしょう。
- アライシップ (allyship): 差別や不平等をなくすために、特権的な立場にある人が、そうではない立場の人々(マイノリティ)を支援し、連帯する行動や姿勢を意味します。
この絵本は、親子や学校での対話を深めるためのテーマが満載で、小学校中学年から大人まで幅広い年齢層におすすめできる作品です。
おすすめのポイント
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実話をもとに描かれた心に残る物語
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親友との思い出を描いた友情の話でもある
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差別や排外主義について考えるきっかけになる
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メッセージ性が高く、話し合いのテーマが満載、親子や学校で対話を深める一冊
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現代の日本の子どもたちにも読んでほしい
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巻末の「読者のみなさんへ」必読! アライシップ (allyship)について考えるきっかけに!
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小学校中学年から大人まで幅広くおすすめ
書籍情報と作者プロフィール:教育現場からのメッセージ
『きみのいすは なかった』は、教育現場で長年教鞭をとった著者の強いメッセージが込められた作品です。
書誌情報
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タイトル: 『きみのいすは なかった』
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文: ダニエル・ギル
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絵: スーザン・ギャル
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訳: かわの たろう
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出版社: 株式会社岩崎書店
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定価: 1,760円(本体1,600円+税)
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判型: A4変
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頁数: 32ページ
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対象年齢: 小学校中学年〜一般
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配本日: 2026年8月12日
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発売日: 2026年8月14日
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ISBN: 978-4-265-85251-2
書籍の詳細や関連情報は、以下のページで確認できます。
著者プロフィール
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ダニエル・ギル(文): アメリカ、グレンフィールド中学校で50年以上社会科教師を務め、『きみのいすは なかった』が初の絵本作品です。自身の子ども時代の体験に基づいています。
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スーザン・ギャル(絵): イラストレーター、絵本作家として活躍し、邦訳作品に『こっちにおいでよ、ちびトラ』(徳間書店)があります。
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かわの たろう(訳): 翻訳家として多くの作品を手がけ、絵本の翻訳に『ぬいぐるみきゅうじょたい』『スナックだいさくせん!』『ぼくのカメはどこ?』(岩崎書店)などがあります。

