今治市で障がい者就労の新たな地域連携モデルが始動
愛媛県今治市で、障がいのある方が「自分らしい働き方」を主体的に選択できる地域づくりを目指し、新たな地域連携モデルが始動しました。
社会福祉法人来島会が運営する多機能型事業所「ジョブサポートセンターここすた」と「社会福祉法人Sign」は、2026年4月15日に「今治市就労選択支援事業所連絡協議会」を共同で設立しました。これは今治圏域において、就労選択支援をテーマとした事業所連携組織として地域初の取り組みとされています。
この取り組みの一環として、2026年6月21日(日)には、今治市総合福祉センター 愛らんど今治にて「就労支援シンポジウム」が開催されます。
新しい福祉サービス「就労選択支援」とは?障がい者就労の課題と未来
2025年10月に開始された「就労選択支援」は、障がいのある方が就職や福祉サービス利用の前に、自身の強みや希望、必要な配慮を整理しながら、進路を自己選択・自己決定することを支援する新しい福祉サービスです。
この制度が創設された背景には、障がい者就労の現場で長年見られてきたいくつかの地域課題があります。例えば、障がいのある方の進路選択において、本人が自分の希望や可能性を整理しながら「どこで、どのように働きたいか」を主体的に考え、選択する機会は十分ではありませんでした。
また、企業で働く可能性や多様な選択肢があるにもかかわらず、将来への不安や情報不足、地域との接点の少なさなどから、ご本人やご家族、支援者の判断によって、早い段階から進路の選択肢が限定されてしまうケースも少なくありませんでした。さらに、本来は「その人に合った働き方を見つけるための通過点」となるはずの福祉サービスが、十分な自己理解や選択機会がないまま、“最初の選択がそのまま最終進路になる”という状況も見られました。
その結果、「本当は何が得意なのか」「どのような配慮があれば力を発揮できるのか」「本人はどんな働き方を望んでいるのか」といった、一人ひとりの可能性や希望が十分に可視化・共有されないまま進路が決まってしまうことが、大きな課題の一つとなっていたのです。
社会福祉法人来島会では、これらの課題に向き合うため、ジョブサポートセンターここすたを中心に、本人主体の進路選択を支える新サービス「就労選択支援」の地域実装を進めています。今回の協議会設立とシンポジウム開催は、地域全体で支援の質を高め、「障がいがあるから選べない」のではなく、「障がいがあっても、自分らしく選べる」地域づくりを推進するための一歩となります。
今治市就労選択支援事業所連絡協議会の活動と実績
「今治市就労選択支援事業所連絡協議会」は、今治地域における就労選択支援事業の周知やアセスメントの質の向上を図り、地域全体の障がい者就労を推進することを目的としています。
協議会は、2026年4月25日には、愛媛県立今治特別支援学校の高等部保護者向け進路研修会に、ジョブサポートセンターここすた管理者の水本 かおりが登壇し、「就労選択支援」の具体的なプロセスを紹介しました。

参加した保護者からは、「早い段階から進路を考えるきっかけになった」「本人の可能性を客観的に知る重要性を感じた」といった声が寄せられており、この新しい取り組みへの期待の高さがうかがえます。
2026年度就労支援シンポジウム「自分らしい働き方を選択できる地域へ」開催概要
障がいのある方一人ひとりが「自分らしい働き方」を選択できる地域づくりをテーマにした「就労支援シンポジウム」が開催されます。本シンポジウムでは、「就労選択支援」の最新動向をはじめ、障がいのある方が地域で自分らしく働くために必要な支援や、今治で広がる多様な就労の可能性について、行政・教育・福祉・当事者支援の第一線で活躍する専門家とともに考える貴重な機会です。
「どこで、どう働くか」を、本人が選べる地域へ。障がいのあるご本人、ご家族、教育関係者、福祉事業者、企業関係者、行政関係者など、誰もが参加できる公開シンポジウムとなっています。
プログラム
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基調講演①:「障がいがある当事者が地域ではたらくとは」
- 登壇:夏目 芳行氏 (障害者就業・生活支援センターぼらんち センター長)
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基調講演②:「就労選択支援の仕組みとこれから」
- 登壇:鈴木 大樹氏 (厚生労働省 就労選択支援専門官)
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パネルディスカッション:「障がいの有無なく、誰もが意義ある働きができる地域」
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パネリスト:夏目 芳行氏、鈴木 大樹氏、壷内 和彦氏(今治市手をつなぐ育成会)、桑村 佳苗氏(愛媛県立今治特別支援学校 教諭/進路課長)、水本 かおり(ジョブサポートセンターここすた 管理者)
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コーディネーター:三幡 大輔(社会福祉法人来島会)
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開催詳細
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イベント名:2026年度就労支援シンポジウム「自分らしい働き方を選択できる地域へ ~新しい福祉サービス『就労選択支援』の活用と、今治で広がる就労の可能性~」
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日時:2026年6月21日(日)13:00〜16:00(受付開始 12:30)
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会場:今治市総合福祉センター 愛らんど今治 多目的ホール(今治市南宝来町1丁目9-8)
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定員:150名(事前申込制・先着順)
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参加費:無料
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申込締切:2026年6月12日(金)※定員に達し次第締切
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申込方法:Googleフォームよりお申し込みください。
社会福祉法人来島会について
社会福祉法人来島会は、1994年(平成6年)に知的障害者入所更生施設「今治福祉園」の開設とともに設立されました。以来、障がいのある方の多様なニーズに応えるトータルサポートグループとして、地域に根ざした福祉サービスを展開しています。
現在では、障害者福祉事業に留まらず、児童福祉事業や高齢者福祉事業、公益事業(委託事業)など領域は多岐にわたり、21施設・55事業を運営しています。
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団体名:社会福祉法人 来島会
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代表者:理事長 越智清仁
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住所:〒794-0028 愛媛県今治市北宝来町二丁目2番地12
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創立:1993年6月
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事業:障がい者福祉事業、児童福祉事業、高齢者福祉事業、公益事業(委託事業)他
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関連リンク:社会福祉法人来島会 イベント情報
まとめ:障がい者就労支援が今治から全国へ
今治市で始まったこの新しい地域連携モデルと就労支援シンポジウムは、障がいのある方々が自分らしい働き方を見つけ、社会で活躍するための大きな一歩となります。厚生労働省の専門官も登壇するこのシンポジウムは、障がい者就労の未来に関心を持つすべての方にとって、貴重な情報と交流の場となるでしょう。今治市から発信されるこの取り組みが、全国の障がい者就労支援のモデルケースとなり、誰もが役割とやりがいを持って働ける社会の実現につながることが期待されます。

