横浜「関内外OPEN!」がクリエイターと障害福祉の共創で地域を活性化

横浜のクリエイターと地域、市民をつなぐイベント「関内外OPEN!」が、2026年度も通年プロジェクトとして実施されます。アーツコミッション・ヨコハマ(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)と、関内外クリエイターズが主催するこのイベントは、18回目を迎える今年度、活動の舞台を関内エリアから横浜各地へと広げ、「みなれたまちの視点を変える」をテーマに掲げています。

イベントの様子

今回のプロジェクトでは、「発見・共創・交流・発酵」の4つの視点から多角的な取り組みを展開します。特に注目すべきは、障害福祉分野との連携を含む「共創」の視点です。まちの魅力を再発見し、クリエイティブの力で地域や活動の価値を高め、クリエイターと市民との交流を促進することで、横浜に新たな協働の機会を創出することを目指しています。

詳細については、以下の関連リンクでも確認できます。
https://acy.yafjp.org/projects/2026/135534/

障害福祉とクリエイティブが融合する「つながるリデザイン」に注目

「関内外OPEN!」のプロジェクトの中でも、障害福祉に関心のある方々にとって特に注目したいのが「つながるリデザイン(共創)」です。このプロジェクトでは、地域や活動の魅力をさらに高めたいパートナーとクリエイターが協働し、対話や試作を重ねながら、より良い形へのリデザインに取り組みます。

クッキーのパッケージ

協働相手として、就労継続支援B型事業所の「一天」と、「横浜市障害者共同受注センター わーくる(運営:横浜市社会福祉協議会)」が参加しています。就労継続支援B型とは、障害のある方が一般企業での就労が困難な場合に、生産活動の機会を提供し、知識や能力の向上を目的とする福祉サービスです。雇用契約を結ばないため、自分のペースで働くことができます。また、横浜市障害者共同受注センター わーくるは、障害のある方々が働く事業所が、企業や個人から仕事を受注しやすくするための支援を行うセンターで、複数の事業所が協力して大きな仕事を受注する「共同受注」を推進し、障害のある方の就労機会を拡大しています。これらの福祉施設とクリエイターが連携することで、新たな価値の創造が期待されます。完成した成果物は2026年10月に公開予定で、地域に広く発信され、新たな交流や関係性の創出にもつながっていくでしょう。

横浜の新たな魅力を発見する4つのプロジェクト

「関内外OPEN!」では、「みなれたまちの視点を変える」をテーマに、以下の4つのプロジェクトを展開します。

1. びっクリ!YOKOHAMA(発見):SNSで横浜の隠れた魅力を発信

「びっクリ!YOKOHAMA」は、クリエイターが「びっくりした横浜」をInstagramで発信するプロジェクトです。見慣れたまちの風景や、見過ごされがちな場所・もの・出来事を、クリエイターならではの視点で紹介し、横浜の新たな魅力発見につなげています。今年度は、これまでの発信に加え、市民向け観光MAPの制作(2026年11月発行予定)や、企画特集投稿(秋・冬の計2回を予定)も展開される予定です。

Instagramアカウント画面

Instagramアカウントはこちらから確認できます。
https://www.instagram.com/bikkuri_yokohama/

2. つながるリデザイン(共創):地域とクリエイターが協働し魅力を再構築

前述の通り、地域や活動の魅力をさらに高めたいパートナーと、クリエイターが協働し、対話や試作を重ねながら、より良い形へのリデザインに取り組みます。就労継続支援B型の一天や横浜市障害者共同受注センター わーくるが協働相手として参加し、障害のある方々のスキルとクリエイターの視点が融合する場となります。

3. MEET KANNAIGAI(交流):クリエイターの活動拠点を知るイベント

関内エリアのクリエイターや拠点を「見て・知る」機会を提供するイベントです。オフィスや制作拠点を巡る「スタジオツアー」と、関内外OPEN!に関わる人々が集う交流プログラムが開催されます。詳細は2026年10月上旬に公開予定です。

屋外イベントの様子

開催日は2026年11月3日(火・祝)、会場は関内桜通り周辺が予定されています。

4. アイデアコンポスト(発酵):アイデアを育て、新たな交流を生むトークイベント

ひとりでは実現できないアイデアを持ち寄り、コンポストのように発酵させるトークイベントです。各回4名がアイデアを投げかけ、来場者も交えて参加者全員でより良い形へと育てていきます。「アイデア交換が活発なまち」を目指し、新たな発想や共創のきっかけを生み出す場となるでしょう。各回の詳細は順次公開予定です。

プレゼンテーションの様子

開催日は2026年7月15日(水)、10月下旬、12月上旬に予定されており、会場はオンデザインイッカイ(横浜市中区相生町3-60 泰生ビル1F)です。

「関内外OPEN!」が目指す、横浜の未来と共創の輪

今年度の活動を振り返り、各プロジェクトの成果やプロセスを共有する報告会が2027年2月27日(土)にオンラインで開催される予定です。詳細は2027年1月中旬に公開されます。

本プロジェクトは、関内外クリエイターズとアーツコミッション・ヨコハマ(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)が主催しています。

  • 関内外クリエイターズ: 横浜・関内外エリアを拠点に活動するクリエイターのコミュニティで、2009年から「関内外OPEN!」を継続開催し、新たな交流や活動を生み出しています。
    https://kannaigai.com/kannaigai17/

  • アーツコミッション・ヨコハマ: 公益財団法人横浜市芸術文化振興財団が運営する、芸術文化と社会を横断的に繋いでいくための中間支援プログラムです。
    https://acy.yafjp.org/

横浜市にぎわいスポーツ文化局が共催し、令和8年度文化庁文化芸術拠点形成事業としても位置づけられています。クリエイターの視点と障害福祉分野の連携が、横浜の地域活性化に新たな風を吹き込むことに期待が集まります。この取り組みを通じて、障害のある方々が地域社会でさらに活躍できる機会が創出されることでしょう。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77