重症心身障がい児と家族がプロ野球観戦を安心して楽しめるイベントが東北で初開催
特定非営利活動法人EPOが運営する、重症心身障がい児と家族のためのコミュニティ「COCOLON」は、ファミケア(運営:株式会社NEWSTA)と共同で、2026年9月4日(金)・5日(土)の2日間、楽天モバイル最強パーク宮城(宮城県仙台市)において、重症心身障がい児とその家族を対象としたプロ野球観戦イベントを初開催します。
このイベントは、重症心身障がい児や医療的ケア児の家族が、プロ野球観戦をはじめとするスポーツ・エンターテインメントへの外出で抱える環境面や支援体制への不安を解消し、家族みんなで安心して楽しめる機会を創出することを目的としています。家族の社会参加の機会を広げ、「行きたいけど行けない」という課題の解決を目指す取り組みです。

東北の家族の声に応える、地域に根差したイベント
本イベント開催のきっかけは、2026年5月に宮城県仙台市で開催された「TOHOKU Kids Dream Festa」でした。COCOLONが出展した際、東北地域の重症心身障がい児や医療的ケア児の家族から、「東北でもイベントを開催してほしい」「家族で参加できる機会をもっと増やしてほしい」といった多くの声が寄せられました。
これらの声を受け、東北で初めてとなるCOCOLONのイベントとして、今回のプロ野球観戦イベントの開催が決定されました。

重症心身障がい児と家族が直面するプロ野球観戦の課題
重症心身障がい児とその家族にとって、プロ野球観戦は決して気軽に楽しめる外出ではありません。一般的な車いす席は重要な役割を担っていますが、付き添い人数や座席配置の制約から、「家族全員で一緒に観戦することが難しい」場合があります。また、混雑する球場内での車いすでの入場や移動、球場内での飲食やグッズの購入、おむつ交換スペースの確保、医療的ケアの実施など、多くの配慮や事前準備が必要です。
COCOLONでは、こうした「行きたいけれど行けない」「行っても十分に楽しめない」という課題に対し、家族が一緒に球場の歓声や雰囲気を体験し、食事や買い物なども含めて球場で過ごす時間そのものを楽しめるイベントを企画しました。
家族みんなが快適に楽しめる多様な観戦スタイルと手厚いサポート
本イベントでは、観戦環境とソフト面のサポートを工夫することで、重症心身障がい児と家族が安心して球場での時間を楽しめる環境を実現しています。
観戦席の工夫:家族のニーズに合わせた多様な選択肢
一般的な車いす席に加え、車いす席の前方に位置するグループシートや、人工芝のフラットシートであるピクニックボックスが活用されます。これにより、本人の快適な姿勢や家族構成に応じて観戦スタイルを選択でき、家族が離れることなく一緒に試合を楽しめる環境が整えられています。
「医療デバイスが多い」方や「車いすからの移乗が難しい」方向けには車いす席も用意されており、従来の車いす席という選択肢だけでは実現しにくかった、より自由で快適な観戦体験が提供されます。
ソフト面のサポート:安心を提供するきめ細やかな支援
球場内での時間をより快適に過ごすため、重症心身障がい児への支援に慣れたスタッフが参加者をサポートします。保護者が飲食やグッズを購入する際には、お子さまの見守りを行うほか、お子さまから目を離せない場合にはスタッフが代わりに買い物を行います。
さらに、きょうだい児が楽しめる「スマイルグリコパーク」での付き添いや、車いすの移動・移乗に関するサポートなど、ご家族それぞれの状況に応じた支援が予定されています。
このイベントが目指すのは、単に野球を観戦することだけではありません。球場グルメを味わい、応援に合わせて手拍子をし、好きなグッズを選び、ナイターならではの高揚感や球場の歓声を家族みんなで共有する。「球場で過ごす一日」そのものを楽しんでもらうことを重視しています。重症心身障がい児と家族にとっても、「また球場に行きたい」と思える体験となるよう、一人ひとりに寄り添った環境づくりがなされるでしょう。
東北と首都圏、どちらからも参加しやすい2つのプラン
本イベントでは、東北地域にお住まいの方などを対象とした「現地参加プラン」と、首都圏から参加を希望する方を対象とした東京駅発着の「パッケージプラン」の2つの参加方法が用意されています。
「現地参加プラン」では、楽天モバイル最強パーク宮城へ直接来場し、現地でスタッフと合流して参加できます。
「パッケージプラン」では、東京駅から新幹線でスタッフが同行し、球場までの移動や現地でのサポートを含めて安心して参加できるプランです。重症心身障がい児への支援に慣れたスタッフや看護師が付き添うことで、長距離移動への不安を軽減し、家族が安心してイベントを楽しめる環境が整えられています。
参加申し込みはCOCOLON公式ホームページのイベントページから受け付けています。募集人数や参加条件などの詳細は、以下のイベントページをご確認ください。
開催概要
| イベントタイトル | 重症心身障がい児と家族のための野球観戦 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年9月4日(金)、5日(土) |
| 時間 | 18:00試合開始 |
| 場所 | 楽天モバイル最強パーク宮城 (宮城県仙台市宮城野区宮城野2丁目11-6) |
| 定員 | 各日 10組40名 |
| 参加費【観戦チケット】 | 大人:2000円、子ども:1000円 |
| 参加費【パッケージプラン】 | 重症心身障がい児ご本人:9,000円、付き添いの介助者1名:20,000円、大人:25,000円、こども:13,000円、未就学児(座席不要):1000円 |
| 特別後援 | 公益財団法人JKA |
本イベントは公益財団法人JKA、オートレースの補助を受けて実施されます。
イベントの申込方法
- 【COCOLON】オンラインサイト内のイベントページにアクセスし、要項・詳細をご確認ください。
- イベントページ内のボタンより申込ページに遷移し、チケットを購入してください。
- フォームを送信すると、申込は完了します。
※COCOLON会員の方も申込が必要です。
COCOLONとは:重症心身障がい児と家族を支えるコミュニティ
COCOLONは、重症心身障がい児に関する「つながり」「学び」「遊び」「楽しみ」が詰まった、重症心身障がい児に関わるすべての方のためのコミュニティです。

重症心身障がい児とそのご家族がより良い暮らしを送るために、障がいの有無に関係なく参加できるさまざまな企画やイベントを通じて、交流や情報交換の場を提供しています。
2025年には、第19回キッズデザイン賞〈奨励賞〉、令和7年度東京都女性活躍推進大賞〈大賞〉を受賞しており、その活動が社会的に高く評価されています。
特定非営利活動法人EPOは、2016年より重症心身障がい児を対象とした児童発達支援・放課後等デイサービス「ここね」を運営し、これまで延べ200名以上の子どもたちを支援してきました。東京都足立区・江戸川区で4事業所を展開しています。
まとめ:インクルーシブな社会実現へ向けた一歩
今回のプロ野球観戦イベントは、重症心身障がい児とその家族が直面する社会参加の障壁を具体的に取り除き、誰もが同じように楽しめる機会を提供する重要な取り組みです。このようなインクルーシブな(包容的な)イベントが全国に広がり、障害の有無にかかわらず誰もが社会活動に参加できる未来へと繋がっていくことが期待されます。
専門用語解説
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重症心身障がい児: 重度の肢体不自由と重度の知的障がいを併せ持つ児童のこと。
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医療的ケア児: 人工呼吸器による呼吸管理や経管栄養など、日常生活において医療的なケアを必要とする児童のこと。
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インクルーシブ: 「包括的な」「包容的な」という意味。社会において多様な人々が共存し、互いを尊重し、誰もが排除されずに参加できる状態を目指す考え方を指します。

