2026年10月31日開催の「インクルーシブ経営者サミット2026」の概要、登壇者情報、チケット購入方法を解説します。義足での宇宙挑戦やALS当事者の視線入力演奏など、障害を価値に変えて挑戦する経営者の事例から、インクルーシブビジネスの可能性を紐解きます。


この記事で分かること

  • 「インクルーシブ経営者サミット2026」の開催趣旨・日時・会場などの基本情報
  • 宇宙ビジネス、テクノロジー、観光などの各分野で活躍する主な登壇者とその事業内容
  • 主催者である合同会社ダブルレインボー代表・上原加奈氏がサミットに込めた想い
  • 会場参加チケットおよびアーカイブ視聴チケットの料金体系と申込手順
  • インクルーシブ経営やバリアバリュー、合理的配慮に関する基礎知識とビジネス導入のポイント

企業の社会的責任(CSR)や法令遵守の観点から障害者雇用や合理的配慮への関心が高まる一方で、「具体的にどのような事業価値へ結びつければよいか分からない」「支援する側・される側という固定観念から抜け出せない」という課題を抱える事業者は少なくありません。

障害のある人を「社会から支援される存在」としてのみ捉えるのではなく、独自の経験や感性を強みとして新しい価値を生み出す「インクルーシブビジネス」の実践が求められています。2026年10月に開催される「インクルーシブ経営者サミット2026」は、当事者視点を強みに変えて活躍する経営者や実践者が集い、その挑戦の歩みと事業価値を共有する場として企画されています。


インクルーシブ経営者サミット2026の概要と開催趣旨

イベントのテーマ「この人だからこそ作れた企業に出会う。」

「インクルーシブ経営者サミット2026」は、合同会社ダブルレインボーおよびNPO法人ダブルレインボーが主催するイベントです。開催テーマは「この人だからこそ作れた企業に出会う。」と掲げられています。

本サミットでは、登壇者が事業を立ち上げた背景や人生の転機、挑戦を続ける想いに焦点を当て、その人だからこそ発見できた課題や生み出せたサービスを紹介します。障害の有無に関わらず、経営者、ビジネスパーソン、学生、当事者家族など、幅広い層を対象に開催されます。

用語解説:インクルーシブ(Inclusive)とは
「包括的な」「包み込むような」という意味を持つ言葉です。障害福祉やビジネスの文脈では、障害の有無や年齢、性別などに関わらず、誰も排除されることなく社会や組織に参加し、共に活動できる状態を指します。

開催日程・会場アクセス・プログラム構成

本イベントの開催スケジュールおよび会場の詳細は以下の通りです。

  • 開催日:2026年10月31日(土)
  • 開場時間:13:30
  • 本編プログラム:14:00~17:30
  • 懇親会:18:00~19:30(予定)
  • 会場:コモレ四谷タワーコンファレンス 3F
  • 所在地:東京都新宿区四谷1-6-1
  • 主催:合同会社ダブルレインボー/NPO法人ダブルレインボー
  • 協力:株式会社NIHONDO/Astraporta株式会社
  • 運営協力:合同会社バンカ

本編では各登壇者による講演や事業紹介のほか、ライブパフォーマンスや体験型プログラムが予定されています。終了後には登壇者や参加者同士が交流できる懇親会が設けられており、会場参加者には後日アーカイブ視聴の案内も行われます。


注目登壇者と先進的なインクルーシブビジネス事例

本サミットには、宇宙、テクノロジー、観光、文化、美容、エンターテインメントなど、多様な領域で事業を展開する経営者・実践者が登壇します。

宇宙ビジネスへの挑戦|稲波紀明氏(Astraporta株式会社)

Astraporta株式会社 代表取締役CEOの稲波紀明氏は、左足に義足を使用しながら、2005年に民間宇宙旅行へ申し込んだ経歴を持ちます。名古屋大学大学院で宇宙物理学を修了後、日本IBMや船井総合研究所を経て起業しました。

現在は、企業や個人の写真、映像、メッセージ、文化資産などを月面へ届ける「月面データ輸送事業」を展開しています。自らの夢を具体的な事業へ結びつけ、宇宙への参画機会を広げる挑戦について語られます。

テクノロジーと表現の融合|武藤将胤氏(一般社団法人WITH ALS)

一般社団法人WITH ALS 代表理事であり、EYE VDJ MASAとしても活動する武藤将胤氏は、2014年にALSを発症しました。視線入力技術を用いて音楽と映像を操作するクリエイターとして活動を展開し、東京2020パラリンピック開会式にも出演した実績を持ちます。当日は、視線入力技術を活用したライブパフォーマンスが予定されています。

用語解説:ALS(筋萎縮性側索硬化症)と視線入力技術
ALSは、運動神経が障害されることで全身の筋肉が徐々に動かしにくくなる進行性の難病です。手足が動かなくなった後も眼球の動きが保たれる場合が多く、カメラで視線の動きを検知して文字入力やパソコン操作を行う「視線入力装置」を用いることで、創作活動や意思疎通が可能になります。

障害を価値に変えるバリアバリュー|井原充貴氏(株式会社ミライロ)

スペシャルゲストとして、株式会社ミライロの取締役 ITソリューション部長 兼 社長室長である井原充貴氏が登壇します。同社はデジタル障害者手帳アプリ「ミライロID」などを提供しています。「バリアバリュー(障害を価値に変える)」という理念のもと、障害当事者の視点を活かして社会課題を解決する事業モデルについて解説が行われます。

用語解説:バリアバリュー(Barrier Value)とは
「バリア(障害)」をマイナスとして捉えるのではなく、視点を変えて新たな「バリュー(価値)」として社会やビジネスに活かすという考え方です。

多彩なバックグラウンドを持つ経営者・実践者一覧

上記に加え、以下の登壇者が各分野での取り組みを発表します。

  • 佐野 純平氏(公益財団法人舩井幸雄記念館 常勤理事/株式会社本物研究所 取締役):舩井幸雄氏の孫であり、14歳で脳腫瘍、その後に脳梗塞を発症し、麻痺により鍼灸師の道を断念した経験を経て、人生の転機から新たな未来を築いた歩みを紹介します。
  • 清藤 誠司氏(メディア作家/アートプロデューサー/運命鑑定家):NHK「日曜美術館」等の制作に携わった後、36歳で脳脊髄液減少症と診断された経験を持ち、外見からは分かりにくい困難と向き合いながら行う多彩な活動を紹介します。
  • 倉谷 嘉廣氏(株式会社エイチ・アイ・エス 人事本部 ユニバーサルデザイン推進室/言葉をつむぐ会 副会長):脳出血による失語症を経て復帰し、当事者視点を活かしたユニバーサルツーリズム(誰もが楽しめる旅行)や多様な働き方の啓発に取り組んでいます。
  • 岡﨑 伸彦氏:生まれつき耳が聞こえず、手話とエンターテインメントを融合させた事業を展開。
  • 三好 直人氏:視覚障害の経験を活かし、視覚以外の感覚を活用したヘッドスパ分野で活動。
  • 野元 和明氏:生まれつき目が見えず、施術事業や講演活動を通じて出会いの価値を発信。
  • 松本 勇司氏:先天性心疾患と向き合いながら起業し、夢や志を応援する事業を展開。

主催者・合同会社ダブルレインボー代表の上原加奈氏の想い

当事者・家族としての実体験から生まれた企画

本サミットを企画した上原加奈氏は、自身が網膜色素変性症という進行性難病を患い、脊髄性筋萎縮症(SMA)のある息子を育てる当事者・家族です。制度や環境の狭間にある課題と向き合う中で、「障害のある人は、弱い人でも、何もできない人でもありません」という想いを出発点に据えています。

合同会社ダブルレインボーは、「誰も取り残さない社会」を目標に掲げ、合理的配慮の普及啓発や企業・団体向け研修、インクルーシブイベントの企画運営を行っています。

用語解説:合理的配慮とは
障害のある人が社会生活を送るうえで生じる障壁(バリア)を取り除くため、個々の状況に応じて過重な負担にならない範囲で行われる調整や工夫のことです。


チケット料金比較表と申込手順

参加チケットの料金プラン比較表

参加形態や懇親会の有無に応じた料金体系が設定されています。

チケット種別対象料金(税込)特徴・含まれる内容
一般(サミットのみ)一般参加者7,000円本編プログラムへの会場参加+後日アーカイブ視聴
一般(サミット+懇親会)一般参加者14,000円本編参加+懇親会(18:00〜19:30)+後日アーカイブ視聴
学生(サミットのみ)学生3,000円学生向け優待価格の本編参加+後日アーカイブ視聴
学生(サミット+懇親会)学生9,000円学生向け本編参加+懇親会参加+後日アーカイブ視聴
アーカイブ視聴来場が難しい方3,000円後日のオンライン動画視聴

※中学生以下は無料です(参加方法は主催者への事前問い合わせが必要です)。

参加申込のステップ手順

  1. 申込窓口へアクセス:イベント管理プラットフォーム「Peatix」の専用ページ(https://inclusive-summit-2026.peatix.com/)にアクセスします。
  2. チケット種別の選択:会場参加(サミットのみ/懇親会付き)またはアーカイブ視聴チケットを選択します。
  3. 購入手続きの完了:必要事項を入力し、決済を完了させます。会場参加者には後日アーカイブ視聴リンクが案内されます。

よくある質問(Q&A)

Q1:障害者手帳を持っていなくても参加できますか?

A:参加可能です。本サミットは障害の有無に関係なく、経営者、ビジネスパーソン、学生、家族など誰でも参加できる構成となっています。

Q2:当日の参加が難しい場合でも講演を視聴できますか?

A:アーカイブ視聴チケット(3,000円・税込)が用意されており、後日オンラインでの視聴が可能です。また、会場参加チケットを購入した方にも後日アーカイブ視聴が付帯します。

Q3:登壇者や他の参加者と交流する機会はありますか?

A:本編終了後に懇親会(18:00~19:30予定)が開催されます。異なる分野の実践者や企業担当者と直接情報交換や協業の相談を行いたい場合は、懇親会付きチケットの利用が適しています。


まとめ

「インクルーシブ経営者サミット2026」は、障害を支援の対象としてではなく、独自の強みや新しいビジネスの源泉として捉え直す契機となるイベントです。

  • 多彩な実践者の知見:義足での宇宙データ事業、ALS当事者による視線入力パフォーマンス、ミライロのバリアバリュー戦略など、先駆的な事例が共有されます。
  • 協業とネットワーキング:新規事業のヒントや業務提携のパートナーを探している企業にとって、実践者と直接つながる機会となります。
  • 柔軟な参加形態:四谷の会場参加に加え、オンラインでのアーカイブ視聴枠も提供されています。

詳細情報や最新のプログラムについては、公式サイト(https://inclusive-summit.jp/)およびPeatix申込ページをご確認ください。


Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77