【内容情報】(出版社より)
本書は,職業リハビリテーションにおいて,認知行動療法をどのように実践的に活用していくのかを紹介したものです。精神障害や発達障害のある人への就労支援は福祉だけでなく医療や産業などの領域をまたいで展開されます。本書では,それぞれの領域の第一線で実践・研究をされている方たちが,職業リハビリテーションの歴史や成り立ちから,各領域における認知行動療法の導入や支援モデルの構築,当事者の職場定着や支援従事者の育成まで幅広く論じています。
認知行動療法に基づくソーシャル・スキル・トレーニングやストレスマネジメント,当事者と環境の相互作用のアセスメントや当事者の継続的なセルフモニタリングなどの技法を効果的に組み込むことで,就労支援のパフォーマンスを高めてゆくことができるでしょう。障害のある人たちの「働きたい思い」の実現のために日々奮闘している援助職の方たちにぜひ読んでほしい一冊です。
【目次】
第1章 職業リハビリテーションの成り立ち
第1節 職業リハビリテーションの支援ゴールから見た認知行動療法(CBT)の位置―CBTを組み合わせた効果的な就労支援モデル構築に向けて:精神保健福祉領域を中心に(大島 巌)
第2節 発達障害(知的障害有・無)への支援(就労支援)を通じて(加藤美朗)
コラム 認知行動療法とは 内田 空
第2章 職業リハビリテーションにおける認知行動療法の実践―福祉領域(池田浩之)
コラム 福祉領域における認知行動療法のコンピテンス 山本 彩
第3章 職業リハビリテーションにおける認知行動療法の実践―産業領域
第1節 産業領域における心理支援の実際とCBTの可能性(谷口敏淳)
第2節 復職支援における認知行動療法の実践と有効性(渡邊明寿香・伊藤大輔)
コラム 産業領域における認知行動療法のトレーニング 松永美希
第4章 職業リハビリテーションにおける認知行動療法の実践―医療領域
第1節 ADHDのある方への実践を通じて(金澤潤一郎)
第2節 包括的な取り組みを通じて(千田若菜)
第5章 職場への定着を考える(池田浩之)
第6章 職業リハビリテーション従事者の育成
第1節 就労移行支援事業所のスタッフに向けた応用行動分析に基づく人材育成(陶 貴行)
第2節 コンサルタント的介入から従事者の育成を考える(池田浩之)
第3節 地域の課題解決への取り組みから考える人材育成(谷口敏淳)
- 出版社 : 遠見書房
- 発売日 : 2023/4/12
- 単行本(ソフトカバー) : 168ページ