Last Updated on 2020年3月21日 by 菅間 大樹

非常勤職員として雇用し、本格的な就労をサポート

大阪府教育庁は、知的障害がある府立高や支援学校の卒業生を非常勤職員として約2年間雇用します。
卒業生は新設する部署「ハートフルオフィス」に所属、資料のコピーやファイリング、教材準備などの業務を担当す、本格的な就職に備えることになります。
支援事業の開始は2020年度から。初年度は5名の受け入れが予定されており、将来的には15人程度まで拡大するとのことです。

この取り組みの狙いは、府立高の卒業生の進路確保と、大阪府の障害者雇用率アップにあり、2020年度予算案には1756万円が計上される予定です。

2年間という期限のあるなかで一般企業に向けた就労の準備がどの程度整うのか、企業が希望するような人材の育成ができるのかなどが問われそうです。
また、非常勤職員として雇用されたのち、およそ1年後には新たな就職先を探すための活動を始める必要があり、その意識やサポート体制を醸成していくこと、就労先探しなどの支援体制、さらには就労後の定着にどの程度かかわるのか、など庁や「ハートフルオフィス」のサポート体制に注目が集まります。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77