Last Updated on 2023年7月16日 by 菅間 大樹
生活環境の変化や、ストレスを感じるような出来事により気分や行動に様々な症状があらわれる適応障害。ストレスの要因が仕事にあった場合、会社に行くことが困難になり、休職や退職を余儀なくされてしまうケースもみられます。
適応障害はストレスから遠ざかることで、症状は改善される傾向にあるため、転職を考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし今までの経験から、「コミュニケーションがうまく取れるだろうか」「良い人間関係が築けるだろうか…」「仕事のミスをしたらどうしよう」といった不安がよぎり、一歩が踏み出せないということはありませんか?
適応障害と上手く付き合いながら、自分に合った環境を見出し働いていくためにはどうしたら良いでしょう。
このコラムでは、実際に適応障害と診断されている方から寄せられたアンケート結果をもとに、適応障害の方が続けられる職場と出会い、仕事続けていくためのポイントをお伝えします。
適応障害と向き合いながら始める職場復帰や就職、転職に向けた活動方法など、成功の秘訣についてポイントを押さえましょう。そして、自分の望む未来を実現できるように一緒に考えていきましょう。
目次
- 適応障害とは
- 適応障害になりやすい職場はどんな職場?
- 適応障害を発症したことで生じた仕事での悩み
- 働きやすい職場に必要なもの
- 理解されるために「適応障害」を伝えること
- 適応障害の方におススメの企業とは
- 働き方と求人の見つけ方
- 企業の情報の集め方
- 面接のポイント
- .入社後に心がけたこと
- まとめ
- .最後に
1.適応障害とは
適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。 たとえば憂うつな気分や不安感が強くなるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりします。また、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物を壊すなどの行動面の症状がみられることもあります。 ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると、症状は次第に改善します。でもストレス因から離れられない、取り除けない状況では、症状が慢性化することもあります。そういった場合は、カウンセリングを通して、ストレスフルな状況に適応する力をつけることも、有効な治療法です。 ~中略~ ストレスとは「重大な生活上の変化やストレスに満ちた生活上の出来事」です。ストレス因は、個人レベルから災害など地域社会を巻き込むようなレベルまで様々です。 また、ある人はストレスに感じることがほかの人はそうでなかったりと、個人のストレスに対する感じ方や耐性も大きな影響を及ぼします。 ~中略~ 適応障害ではストレス因から離れると症状が改善することが多くみられます。たとえば仕事上の問題がストレス因となっている場合、勤務する日は憂うつで不安も強く、緊張して手が震えたり、めまいがしたり、汗をかいたりするかもしれませんが、休みの日には憂うつ気分も少し楽になったり、趣味を楽しむことができる場合もあります。 しかし、うつ病となるとそうはいかないことがあります。環境が変わっても気分は晴れず、持続的に憂うつ気分は続き、何も楽しめなくなります。これが適応障害とうつ病の違いです。 |
適応障害はストレス因を知り、そこから離れることで症状が改善されるようです。もし要因の1つが仕事であるならば、見直さなければなりませんね。 また、このようにも書かれています。
適応障害と診断されても、5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されています。つまり、適応障害は実はその後の重篤な病気の前段階の可能性もあるといえます。
症状が進み、他の疾病を引きおこさないためにも、早めの治療が重要ですね。
2.適応障害になりやすい職場はどんな職場?
ではまず、適応障害になりやすい職場についてみてみましょう。
もちろん、仕事だけが原因になるわけではありませんが、引き金となる要因はありそうです。
“ 「チームで動くことが多かったためスタッフ同士の人間関係が悪いとストレスになっていた。また、夜勤があったため生活のリズムが狂いますます体調が悪くなっていった。当時は上司との面談などもなく、上司に相談する機会を与えてもらえなかった。」 「人不足が年々深刻になり、長時間勤務が常態化、仮眠付のシフトも段々と寝れない勤務との組み合わせになり、身体的に負担が大きくなりました。現場の上司は努力をして部下を助けていましたが、本社があまり助けてくれず。今いる人員で無理やりシフトをこなすように変化しました。当然、人間関係はギクシャクし私も、シフトの組み合わせで帰宅から起床が3時間以内になり洗濯すら間に合わない状態に、何とかする為に会社には帰宅していると言って、度々自腹でホテルを借りていました。ホテル代も給与(月額)より支払いが増え 働いている意味が分からなくなりストレスが溜まり、病んでしまいました。最終的に本社の社員からパワハラを受け退職を決意しました。」 「勤めていた女性の先輩・同僚からのいじめにより、適応障害になって悪化して辞める事になったため。」 「パワハラと人格否定で適応障害が発病した。 給与も下げられ辞めさせられた。」 ” |
適応障害を発症した要因の多くに、「人間関係」が挙げられます。そして、体を休む時間が不足したり不規則になったりといった「生活リズムの乱れ」も、体調を悪くしていく原因の1つになっていることがわかります。
では次に、適応障害でありながら働くことの悩みについて見ていきましょう。
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