Last Updated on 2023年7月16日 by 菅間 大樹

ストレスが蔓延する日本社会において、不眠症は特別なものではありません。日本人の5人に1人は不眠症をかかえていると言われています。
不眠症により日中の勤務時間がつらい、そもそも不眠症の原因が職場にあり転職を考えているという方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、アンケートで集まった不眠症をかかえている方のリアルな体験談を元に、不眠症と向き合いながら転職活動を成功させる方法や、実際に働くうえで重視すべきポイントなどをお伝えします。

さらに、実際に不眠症の方が働きやすいと感じた企業や、転職活動の方法についても紹介していきますので、参考にしてみてください。

目次

  1. 不眠症とは
  2. 不眠症の人はこんなことで悩んでいる
  3. 不眠症の人が働きやすい職場とは
  4. 不眠症を抱えながらでも働きやすい企業・業界・業種
  5. 面接のポイント
  6. 入社後に心がけたのは「自分を大切にすること」
  7. これから仕事を探す方
  8. 転職活動や就職活動、何から始めればよいか迷ったら
  9. 最後に

1.不眠症とは

誰しも「眠ろうとしてもどうしても眠れない」という不眠体験をもっています。心配事がある時・試験前日・旅行先などさまざまな原因がありますが、通常は数日から数週のうちにまた眠れるようになります。

しかし時には不眠が改善せず1ヶ月以上にわたって続く
場合があります。不眠が続くと日中にさまざまな不調が出現するようになります。 倦怠感・意欲低下・集中力低下・抑うつ・頭重・めまい・食欲不振など多岐にわたります。
このように「1. 長期間にわたり夜間の不眠が続き」「2. 日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」、このふたつが認められたとき不眠症と診断されます。

■不眠症のタイプは4つに分けられます。
・寝つきの悪い「入眠障害」
・眠りが浅く途中で何度も目が覚める「中途覚醒」
・早朝に目が覚めてしまう「早朝覚醒」
・ある程度眠ってもぐっすり眠れたという満足感(休養感)が得られない「熟眠障害」


不眠症は不眠そのものだけではなく「日中に不調が出現する」ことが問題なのです。眠りが浅く感じられても昼間の生活に支障がなければ不眠症とは診断されません。睡眠時間が短いことや目覚め回数にこだわりすぎないことが大事です。

■不眠の原因
・ストレス
ストレスと緊張はやすらかな眠りを妨げます。神経質で生真面目な性格の人はストレスをより強く感じ、不眠にこだわりやすく、不眠症になりやすいようです。

・からだの病気
高血圧や心臓病(胸苦しさ)・呼吸器疾患(咳・発作)・腎臓病・前立腺肥大(頻尿)・糖尿病・関節リウマチ(痛み)・アレルギー疾患(かゆみ)・脳出血や脳梗塞などさまざまなからだの病気で不眠が生じます。また睡眠時無呼吸症候群やムズムズ脚症候群(レストレスレッグス症候群)など、睡眠に伴って呼吸異常や四肢の異常運動が出現するために睡眠が妨げられる場合も珍しくありません。
不眠そのものより背後にある病気の治療が先決です。原因となっている症状がとれれば、不眠はおのずと消失します。

・こころの病気
多くのこころの病気は不眠を伴います。近年は、うつ病にかかる人が増えています。単なる不眠だと思っていたら実はうつ病だったというケースも少なくありません。「早期覚醒」と「日内変動(朝は無気力で夕方にかけて元気がでてくる)」の両方がみられる場合には早めに専門医を受診してください。

・薬や刺激物
治療薬が不眠をもたらすこともあります。睡眠を妨げる薬としては降圧剤・甲状腺製剤・抗がん剤などが挙げられます。また抗ヒスタミン薬では日中の眠気が出ます。コーヒー・紅茶などに含まれるカフェイン、たばこに含まれるニコチンなどには覚醒作用があり、安眠を妨げます。カフェインには利尿作用もあり、トイレ覚醒も増えます。

・生活リズムの乱れ
交替制勤務や時差などによって体内リズムが乱れると不眠を招きます。現代は24時間社会といわれるほどで昼と夜の区別がなくなってきていますから、どうしても睡眠リズムが狂いがちです。

・環境
騒音や光が気になって眠れないケースもみられます。また寝室の温度や湿度が適切でないと安眠できません。

参考:厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」

このように、不眠症は様々な原因があります。仕事のストレスや不規則な勤務体制による体内リズムの乱れなど、仕事が要因となっている場合もあるかもしれません。
まずは原因を知り、専門家に相談しながら対処法や治療を進めることが必要ですね。

2.不眠症の人はこんなことで悩んでいる

不眠症をかかえている方は、仕事をする際にどんなことに悩み、不安を感じているのでしょうか?アンケートには、以下のような声が寄せられています。


「仕事をしているときは眠剤がネックであった。眠剤が残ることもしばしばで起きるのが辛い。」
「十分な睡眠が得られなく仕事に行けないなど業務に支障が出ることが多々ある」

睡眠が十分にとれないことで業務に支障が出る、薬の副作用が辛い、などの意見がみられます。読者の皆さんのなかにも、似たようなことで悩んでいる方がいるかもしれません。

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Written by

今井 靖之

findgood編集者、ライター。

大手電機メーカーで半導体電子部品のフィールドアプリケーションエンジニア、インターネットサービスプロバイダのプロモーションやマーケティングに従事。以後フリー。

身内に極めて珍しい指定難病者を抱える。

神奈川県川崎市在住。サブカルヲタク。「犬派?猫派?」と聞かれたらネコ派、猫同居中。