Last Updated on 2023年8月1日 by 菅間 大樹
夜眠れない、昼間の耐えがたい眠気によって集中力が落ちてしまう、体がだるいなど、満足できる質の良い睡眠がとれないことが、仕事上のミスや欠勤や遅刻に響いてしまうことはありませんか?
このような睡眠障害による悩みは、仕事上でも多くみられますが、周囲の理解が得られにくいのが現状です。
例えば、「怠けている、やる気がない」と勘違いされたり、続く仕事のミスにより職場に居づらくなったりする中で、「睡眠障害を持ちつつ働き続けるにはどうしたら良いのか?」「理解のある上司や同僚に恵まれた職場はあるのか?」「障害があるけど採用する企業はあるのか」といった不安や悩みを抱えていませんか?
そのような悩みのある方は、ぜひ一度、同じ睡眠障害を持つ方の意見に声を傾けてみましょう。
睡眠障害の方へのアンケートをもとにしたリアルな体験談をご紹介しながら、「どんなことに注意すれば理解のある職場を見つけられるのか」「具体的な転職活動の方法」「睡眠障害を抱えつつも、仕事を行っていく工夫」など、役立つ情報を集めました。
実際に睡眠障害の方が働きやすい!と感じた企業についてもご紹介します。
今の職場のなかで、睡眠障害を抱えつつも上手にやっていきたい。これから就職、転職、復職を考えているが不安を抱えている。そんな方のお役に立てれば嬉しいです。
目次
- 睡眠障害とは
- 睡眠障害を抱えることで生じた仕事の悩み
- 睡眠障害でも働きやすい職場とは
- 大切なのは睡眠障害に対する正しい理解
- 睡眠障害をどのように伝えるか
- 復職か転職を考えてみよう
- 企業に確認したい項目をまとめよう
- 睡眠障害でも働きやすい企業・業界・業種
- 仕事の探しの始め方
- 入社後に心がけたこと
- 最後に
1.睡眠障害とは
「睡眠に何らかの問題がある状態をいいます。眠れなくなることはよくみられますが、眠れないことイコール不眠症ではありません。不眠の原因には、環境や生活習慣によるもの、精神的・身体的な病気から来るもの、薬によって引き起こされるものなど、様々です。 さらに、睡眠障害には不眠だけでなく、昼間眠くてしかたないという状態や、睡眠中に起きてくる病的な運動や行動、睡眠のリズムが乱れて戻せない状態など、多くの病気が含まれます。また、睡眠の問題は1つの原因や病気だけでなく、いくつかの要因が重なって起こってくることも多くみられます。 睡眠の何が問題なのか、その原因は何か、主観的症状と客観的情報を多面的に検討・整理することが、適切な診断と治療につながります。 |
ただ眠れない、日中眠くて仕方がないというだけでなく、睡眠に関わる多くの症状が睡眠障害には含まれています。また、その原因が何かを整理することが大切です。
その原因の1つに「仕事」が大きく関わっている可能性もあるでしょう。
では、まず睡眠障害をかかえることで、仕事に生じた悩みを具体的にみてみましょう。
2. 睡眠障害を抱えることで生じた仕事の悩み
睡眠障害が原因で生じる仕事の悩みには、どのようなことがあるのでしょうか? 大きくまとめると2つの悩みに分けられました。
・睡眠障害が仕事に影響を及ぼし、周りから不真面目だと勘違いされる
・睡眠障害であることが理解されにくく、周りや会社から配慮を得られない
では、具体的にどような経験をされているのか見てみましょう。
①睡眠障害で辛いのは「仕事で不真面目」に見られてしまうこと
睡眠障害では薬の影響や眠れないことにより、昼間の集中力が落ちてしまうことがよくあります。その結果、仕事で失敗や、遅刻や早退、欠勤をすることにより周囲から「怠けている」とか「不真面目だ」と誤解されやすいことがアンケートから見えてきます。
“ 「結局、睡眠障害によって長期に仕事を休んでしまった。私は職場の上司から、『あなたは、病気で仕事ができないんじゃないの。今すぐ、仕事に復帰するか、やめるかどちらかにしてください』とリストラを勧告されました。」 「眠たい時に眠らないと体調を崩してしまうので、決まった日時に働きに出られず、会社勤務ができない。」 「寝れないから疲れが取れず、疲れがどんどん蓄積してしまう症状が今も続いています。今では残業はおろか定時の8時間働くことさえつらくてできないほどすぐ疲れを抱え込んでしまう体質になってしまいました。」 「疲労感の強い時は集中力の低下が凄まじいです。睡眠障害も併発しているため休日以外の日もお休みを頂いております。」 ” |
周りの人からはっきりわかる障害ではないために、上司や同僚との人間関係も悪くなりがちです。これはとても辛いですね。
遅刻や欠勤のために、実際に解雇されたり、圧力を受けて退職せざるを得なかった人も多いようです。
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