「きょうだい不登校」とは? データで見るその実態と家族への影響

文部科学省が2025年10月29日に公表した「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小・中学校における不登校児童生徒数は353,970人と12年連続で増加し、過去最多を更新しました。このような状況の中で、不登校の子どもを持つ家庭が直面する「もう一人の子どもも学校に行きたがらない」という「きょうだい不登校」の問題が顕在化しています。

文部科学省委託事業「不登校の要因分析に関する調査研究」(令和6年3月公表)では、不登校児童生徒の保護者200名への調査において、37.7%が不登校の背景要因として「きょうだいの不登校」を挙げています。これは調査項目の中でも最も高い割合であり、「きょうだい不登校」が一部の家庭に限られた特殊な出来事ではなく、多くの家庭が抱える共通の課題であることが示されています。

不登校の子どものきょうだいは、「自分まで崩れたら…」「自分はしっかりしなければ…」といった強い我慢を強いられているケースが少なくありません。彼らは不登校になるか否かにかかわらず、家族の中で見えない負担を抱えている可能性があります。

不登校は本人と親だけが直面しているわけではなく、実は陰できょうだいが我慢している。きょうだいがいる不登校の子のすべての親必読!不登校で、どの・子も・犠牲にしない家族のあり方がわかる!

新刊『きょうだい不登校』が提案する“どの子も犠牲にしない”家族のあり方

今回刊行される書籍『きょうだい不登校 「学校に行きたくない」を連鎖させない家族のあり方』は、この「きょうだい不登校」というテーマに正面から取り組んだ初の書籍です。本書には、不登校の連鎖を防ぎ、家族全員が心の健康を保つための具体的なヒントが詰まっています。

書籍の主な特長

  • 経験者ならではのリアリティ
    著者の山本りか氏は、自身も3人の子どもの不登校を経験しています。その経験に基づき、“タテマエ抜き”で、当事者だからこそ語れるリアルな情報を提供しています。

  • “こうあるべき”や“これが正解”を求めない新しい日常の提案
    子どもの不登校を否定的に捉えることなく、本人、きょうだい、親それぞれの心が軽くなるような「新しい日常のつくり方」を提案。画一的な解決策ではなく、それぞれの家族に合ったあり方を模索する視点を提供します。

  • 母親の居場所のつくり方
    子どもが不登校になると、特に孤立しやすく精神的な不調に陥りやすい母親が、家庭の外に居場所をつくることの重要性と、その具体的な手立てについて詳しく解説しています。

目次に見る書籍の深掘りポイント

本書は以下の9章で構成されており、きょうだい不登校の多角的な側面と実践的な解決策を網羅しています。

不登校の子を持つ家庭における、きょうだいへの影響と具体的な対応策を9つの章立てで解説する目次です。きょうだいの扱い方、家庭内ルール、コミュニケーション、心のケア、新しい日常の作り方など、家族全体で不登校を乗り越えるためのヒントが網羅されています。

  • 第1章 不登校がきょうだいに与える影響 ―家庭に何が起きるのか?

  • 第2章 それぞれの視点から見た不登校 ―親・きょうだい・本人にもたらされるものは何か?

  • 第3章 逃れるべき3つの「焦り」 ―親が楽になったとき、子どもの時間が動き出す

  • 第4章 きょうだいの扱い方の基本 ―いい子にしない、比較しない、管理しない

  • 第5章 生活リズム、家庭内ルールの整え方 ―生活習慣が崩れると、家族全体が崩れる

  • 第6章 勉強、学校との距離感の整え方 ―きょうだいをがんばらせ過ぎないために

  • 第7章 親と子の居場所づくり ―家でも外でも「安心できる空間」をつくる

  • 第8章 家庭内コミュニケーションの整え方 ―言葉の選び方がきょうだいも救う

  • 第9章 心が軽くなる、新しい日常のつくり方 ―家族で不登校を乗り越える

  • 著者紹介:山本りか氏の活動とメッセージ

    本書の著者である山本りか氏は、「明るい不登校」代表であり、不登校理解推進コーディネーターとして活動しています。自身も3人の子どもの不登校を経験したことをきっかけに、同じ経験を持つ人々が悩みを共有し、情報を得て、相談できる場を確保するための活動を開始しました。

    毎朝8時からの音声SNSでのライブ配信や、50以上のテーマに分かれたLINEグループでの情報共有を行うほか、EDIX Seminar東京2025・2026への登壇、全国での講演会、教員研修など、多岐にわたる活動を展開しています。その活動は、毎日新聞(2025年10月)やNHK Eテレ「おとなりさんはなやんでる。」(2026年4月)など、各種メディアからも注目を集めています。

    書籍情報と購入方法:不登校に悩む家族のための必読書

    本書は、不登校に直面する家庭、特にきょうだいのケアに悩む保護者にとって、貴重な一冊となるでしょう。発売は2026年8月7日(金)です。

    本書は、不登校が兄弟間で連鎖するのを防ぐための家族のあり方を提案しています。親が避けるべき焦り、兄弟への接し方、家庭内コミュニケーションの改善、居場所づくり、学習や学校との距離感の調整など、子供たちを犠牲にしない関わり方を具体的に解説し、心が軽くなる新しい日常の作り方を学ぶことができます。

    書誌情報

    • 書名:きょうだい不登校 「学校に行きたくない」を連鎖させない家族のあり方

    • 著者:山本りか

    • 発売日:2026年8月7日(金)

    • 定価:1,870円(税込)

    • 仕様:四六判/224頁

    • ISBN:978-4-18-911420-8

    • 発行:明治図書出版株式会社

    まとめ:不登校の課題に「きょうだい」という新たな視点

    不登校という複雑な問題は、その当事者だけでなく、家族全体に影響を及ぼします。特に「きょうだい不登校」という、これまで見過ごされがちだった側面に光を当てた本書は、多くの家庭に具体的な支援と心の安らぎをもたらすことでしょう。本書を通じて、不登校の子どもとそのきょうだい、そして保護者全員が、互いを尊重し、支え合いながら、新しい日常を築いていくためのヒントを見つけることができるかもしれません。不登校に関する情報収集や、より良い家族のあり方を模索している方にとって、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77