はじめに:学校生活での「困った!」に寄り添う新しい支援の形

学校生活において、子どもたちが直面する「困った!」は多岐にわたります。忘れ物が多い、指示通りに動けない、学習に集中できない、感情のコントロールが難しい、友だちとの関わり方に悩むなど、その内容はさまざまです。これらの困りごとは、子どもたち自身の困り感だけでなく、保護者や教育現場の先生方にとっても大きな課題となることがあります。

そんな学校現場のニーズに応えるべく、合同出版株式会社から、支援の現場ですぐに活用できる新刊『学校での「困った!」レスキューシート 今日からできる!101の支援』が2026年8月19日に全国の書店・オンライン書店で発売されました。

学校での「困った!」レスキューシートの表紙

本田秀夫先生も推薦!子どもの視点に立った実践的支援ツール

本書は、信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授である本田秀夫先生が推薦していることでも注目を集めています。本田先生は「困っているのは、子ども自身。その子に合う支援を、一緒に考えるための一冊」とコメントしており、子どもの主体性を尊重した支援の重要性を強調しています。

著者は、長年特別支援教育に携わってきた村井泰志先生です。村井先生が療育の教室で実際に使用していたシートを改良したもので、現場の視点から生まれた実践的な支援ツールとして期待されています。

『レスキューシート』の3つの特徴:子どもが「できる」を実感する工夫

この『学校での「困った!」レスキューシート』には、子どもたちが主体的に支援に取り組めるよう、様々な工夫が凝らされています。

1. 子どもが主体的に「なぜ困るのか」「どうすればできそうか」を選べるシート

本書の支援シートは、「なぜ困るのか」を選択肢から見つけ、「どうすればできそうか」を子ども自身が選ぶ形式になっています。これにより、子どもたちは自分の困りごとを客観的に認識し、解決策を自ら考える力を育むことができます。

先生の指示がわからなくなる原因と対処法

2. 感情を「見える化」し、次の「イライラ」に備えるアンガーマネジメント

怒りやイライラといった感情は、子どもにとってコントロールが難しいものです。本書では、怒りを数値で「見える化」し、それが爆発する前に、どのように対処すれば良いかを子どもと一緒に考え、備えるためのシートが用意されています。オールカラーのイラストと分かりやすい選択肢で、子どもたちが楽しみながら感情のコントロールを学ぶことができるでしょう。

3. クイズやミッションで飽きずに取り組める工夫

子どもたちが飽きずに支援に取り組めるよう、クイズやミッション形式の工夫が満載です。例えば、ゲームとの付き合い方を決めるミッションや、友達との適切な距離感を考えるシートなど、具体的な行動を促す内容となっています。これにより、支援が単なる課題解決で終わらず、子どもたちの成長を促す楽しい体験となるでしょう。

気持ちの切り替えや友達との関わり方を学ぶシート

全101枚のレスキューシートがダウンロード可能!

本書には、様々な「困った!」に対応する全101枚のレスキューシートが収録されています。さらに、QRコードからこれらのシートをダウンロードできるため、必要に応じて何度でも印刷して活用することが可能です。

多様な困りごとへの支援シート一覧

本書で取り扱われる主な「困りごと」と支援のテーマ

『学校での「困った!」レスキューシート』は、以下のような幅広いテーマの「困りごと」に対応しています。

  • 1. 朝の準備:忘れ物が多い、学校に行きたくないなど

  • 2. 学校生活:先生の指示が分からない、掃除が苦手など

  • 3. 授業と勉強:授業に集中できない、漢字や計算が苦手など

  • 4. 心と体:イライラが爆発しそう、夏休みをだらだら過ごしてしまうなど

  • 5. 友だち関係:断るのが苦手、相手の気持ちに気づきにくいなど

  • 6. 自分を知る:自分の「いいところ」や「得意なこと」を見つけるなど

これらのテーマを通じて、子どもたちは自己理解を深め、より良い学校生活を送るための具体的なスキルを身につけることができるでしょう。

著者紹介:特別支援教育の経験豊富な村井泰志先生

本書の著者である村井泰志先生は、元小学校教諭であり、「ひといろは」の代表を務めています。奈良教育大学大学院教育学研究科を修了後、小学校教員として通常学級担任、特別支援学級担任、通級指導教室担当、特別支援教育コーディネーターなどを経験。現在は、特別支援教育や発達支援に関する講演・研修、教材開発、執筆、オンライン講座など、多岐にわたる活動を展開しています。

村井先生の活動については、以下の公式ウェブサイトやSNSでさらに詳しく知ることができます。

書籍情報:『学校での「困った!」レスキューシート 今日からできる!101の支援』

『学校での「困った!」レスキューシート 今日からできる!101の支援』は、全国の書店およびオンライン書店で販売されています。

書籍『学校での「困った!」レスキューシート』書誌情報

  • :村井泰志

  • 定価:本体2,000円+税

  • ページ数:120ページ

  • ISBNコード:978-4-7726-1607-2

  • 出版社サイトhttps://www.godo-shuppan.co.jp/book/b678725.html

  • 特別支援教育に関わる方々、そして子どもの「困った!」に寄り添い、共に解決策を見つけたいと願うすべての方にとって、本書は強力な味方となることでしょう。

    専門用語の解説

    • 特別支援教育コーディネーター:学校内で特別支援教育に関する業務を円滑に進めるための中心的な役割を担う教員のこと。個別の教育支援計画の作成や関係機関との連携などを行います。

    • 療育(りょういく):障害のある子どもが、社会生活を送る上で必要な能力を身につけられるように、医療的・教育的な支援を行うこと。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77