「親なきあと問題」とは?家族が抱える具体的な課題

「親なきあと問題」とは、障害のあるお子さまの親御さんが亡くなった後、そのお子さまの生活全般に関する課題を指します。具体的には、住む場所、日々の生活費、就労、相続、成年後見、福祉サービスの利用、きょうだいとの関係、地域での支援体制など、多岐にわたるテーマが含まれます。

これらの問題は、ご家族だけで解決を進めることが非常に難しいのが現状です。どこに相談すれば良いか分からず、準備を後回しにしてしまったり、家族間での話し合いが感情的になり進まないケースも少なくありません。そのため、第三者の専門家がご家族に寄り添い、段階的に準備を進める支援が求められています。

企業・法人向け「親なきあと支援パートナーシップ」の概要

「親なきあと支援パートナーシップ」は、金融機関、保険会社・保険代理店、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)、不動産会社、ハウスメーカー、士業事務所など、障害のある方がいるご家族に対して将来への備えに関する顧客支援メニューを提供したい企業・法人を主な対象としています。このパートナーシップを通じて、企業・法人は自社の顧客支援メニューとして「親なきあと支援」を導入し、顧客が安心して将来の準備を進められる環境づくりをサポートできます。

サービスで提供される主な支援内容

このパートナーシップでは、企業・法人が「親なきあと支援」を円滑に導入・運用できるよう、以下の支援を提供しています。

  1. 従業員向け研修の実施
    提携企業・法人の従業員向けに、「親なきあと問題」の全体像を把握するための研修が実施されます。この研修では、ご家族が抱えやすい将来の不安や、暮らし、住まい、お金、相続、成年後見(判断能力が不十分な方を保護・支援する制度)、福祉サービス、地域の支援体制といった基本的な論点が解説されます。
  2. 顧客支援メニューの導入・運用サポート
    企業・法人が「親なきあと支援」を自社の顧客支援メニューとして導入・運用できるよう、顧客への案内方法、セミナー・勉強会の企画、地域の支援者・専門家との連携づくりに関する相談に対応します。各企業・法人の業態や顧客接点に合わせて、無理なく導入できる方法が提案されます。
  3. 業務提携に関する対外告知の可能化
    本サービスを導入した企業・法人は、業務提携に関する対外告知を行うことが可能です。告知内容やロゴ利用、掲載文言については、事前の承認が必要となります。

導入にあたっての条件

「親なきあと支援パートナーシップ」の導入には、企業・法人内に「親なきあとコーディネーター養成講座」修了者がいること、または「親なきあと問題」に関する研修を社内で実施していることが条件とされています。これは、顧客からの初期相談や会社間の情報共有を円滑に進めるため、一定の基礎知識を持つ担当者を配置することを目的としています。

「親なきあと支援パートナーシップ」導入のメリット

企業・法人がこのパートナーシップを導入することには、顧客への提供価値向上に加え、社会貢献への寄与という側面もあります。

1. 新たな付加価値の提供

商品やサービスの内容だけでの差別化が難しくなる現代において、顧客の生活課題にどこまで寄り添えるかは、企業・法人にとって重要な価値となります。本サービスを導入することで、障害のある方がいるご家族に対して、「親なきあと」という将来の不安に寄り添う新たな顧客支援メニューを提供し、他社との差別化を図ることが可能になります。

2. 顧客との長期的な関係構築

「親なきあと」の準備は、暮らし、住まい、生活費、相続、成年後見、福祉サービスなど、ご家族の状況やライフステージに応じて長期的に検討していく必要があります。企業・法人は、一度きりの相談や契約にとどまらず、顧客のライフステージに合わせた継続的な関係づくりへとつなげることが期待できます。

3. 社会貢献・地域貢献への寄与

障害のある方がいるご家族の「親なきあと問題」は、家族だけで抱える問題ではなく、地域全体で支えていくべき重要なテーマです。企業・法人は、自社の顧客支援メニューを拡充するだけでなく、障害のある方とそのご家族が地域で安心して暮らし続けるための支援に貢献することができます。

サービス詳細と問い合わせ先

「親なきあと支援パートナーシップ」に関する詳細情報や、一般社団法人あしたパートナーズが提供する他のサービスに興味がある方は、以下のリンクからご確認ください。

この新しいパートナーシップは、障害のあるご家族が安心して将来を迎えられる社会の実現に向け、企業・法人がその一翼を担うための重要な一歩となるでしょう。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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