重い障害と生きる家族のリアルに触れる対話型セッション:千葉大学が「教育の原点」を問い直す

千葉大学教育学部は、重症心身障害のある当事者の父親を特別ゲストに迎え、学生と一般参加者向けの対話型セッションを開催します。このセッションは、障害のある方とそのご家族の「ありのままの暮らし」に触れることで、将来の教育者や障害福祉に関心を持つ人々が「教育の原点」を深く考える機会を提供します。

千葉大学で開催される「肢体不自由教育学Ⅱ」特別講義の概要

千葉大学教育学部の講義「肢体不自由教育学Ⅱ」において、重症心身障害のある鈴木清矢さんの父親である鈴木淳さんが特別ゲストとして登壇します。

この講義は、将来特別支援教育の教員を目指す学生たちが、教科書では学びきれない障害のある家族のリアルな日常に触れることを目的としています。今回特別に一般の方も参加できる形となっており、障害福祉分野に関心のある方々にとっても貴重な機会となるでしょう。

重い障害と生きる家族のリアルから「教育の原点」を問い直す

講義の背景と「教育の原点」を問い直す重要性

障害のある子どもと家族が地域社会で安心して暮らしていくためには、教育現場だけでなく社会全体の理解が不可欠です。本講義は、「教員を志す学生さんにありのままを知ってほしい」というご家族の思いから実現しました。

セッションは、学生からの率直な疑問に答える対話(Q&A)形式を中心に進行します。家庭での医療的ケアを伴うリアルな日常や、それを支える保護者自身のメンタルケアの重要性、さらに学校や地域社会に期待することなどについて語り合われる予定です。

これにより、学生が当事者家族の思いに寄り添い、家庭と学校が協力し合う「教育の原点」を問い直すとともに、これからのインクルーシブ社会のあり方を地域へ発信する貴重な機会になると考えられます。

  • 重症心身障害: 重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複している状態を指します。

  • 医療的ケア: たんの吸引、経管栄養など、医療行為に準ずる日常的なケアのことです。

  • インクルーシブ社会: 障害の有無にかかわらず、全ての人が共に生き、社会に参加できる社会を目指す考え方です。

開催概要と参加方法

本対話型セッションの開催概要は以下の通りです。

  • 日時: 2026年7月8日(水)12:50~14:20(12:35開場)

  • 場所: 千葉大学西千葉キャンパス 教育学部棟4105教室(4号館1階)

  • 講師: 鈴木淳さん(※清矢さんの体調によってオンラインとなる場合があります)

  • 演題: 重い障害と生きる家族のリアルから「教育の原点」を問い直す

一般の方も参加可能とのことですので、詳細な参加方法については、千葉大学教育学部の公式ウェブサイトなどで最新情報を確認することをおすすめします。

障害福祉に関心のある方へ:このセッションから得られる学び

この対話型セッションは、特別支援教育や障害福祉に関心を持つ学生だけでなく、広く一般の方々にとっても多大な学びの機会となるでしょう。

当事者のご家族から直接話を聞くことで、教科書やメディアの情報だけでは伝わりにくい、日々の生活における喜びや困難、そして社会への期待を深く理解することができます。これにより、インクルーシブな社会の実現に向けた具体的な課題や、私たち一人ひとりに何ができるのかを考えるきっかけとなるはずです。

地域社会における障害者支援のあり方、教育現場での具体的な配慮、そして何よりも「障害と共に生きる」ことの本質に触れることで、あなたの障害福祉への関心は一層深まることでしょう。ぜひこの貴重な機会を活用し、学びを深めてみてはいかがでしょうか。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77