『発達が気になる子のじぶん発見カード』(藤原里美著)の特徴や使い方、効果を解説。「気づく・選ぶ・行動する・振り返る」の4ステップで、子どもの自己理解と自己調整能力を育む支援カードの魅力、従来絵カードとの比較、購入方法まで網紹介します。
この記事で分かること
- 『発達が気になる子のじぶん発見カード』の基本仕様(価格・セット内容・著者プロフィール)
- 子どもが自ら気持ちを整える「4つのステップ(気づく・選ぶ・行動する・振り返る)」の使い方
- 一般的な視覚支援・絵カードとの構造的な違い・メリット
- 家庭・保育園・療育現場における効果的な活用のポイントと大人の関わり方
- 購入方法および付属特典(ミニカードダウンロード)の活用法
子どもの「感情のパニック」や「行き詰まり」に悩む保護者・支援者へ
発達が気になる子どもは、自分の感情や体の状態(緊張、疲れ、イライラなど)を客観的に把握する力(自己理解)が成長過程にあります。そのため、自身の困りごとを適切な言葉で言葉化できず、「怒る」「泣く」「固まる」といった行動として表出してしまうケースが少なくありません。
これに対し、大人が外側から「静かにしなさい」「落ち着いて行動しなさい」といった指示や行動修正を中心に関わってしまうと、子ども自身が「自分に合った対処法を学習する機会」を逃してしまう課題が生じます。
2026年10月27日に発売された『発達が気になる子のじぶん発見カード』(日本文芸社)は、「子どもを変える」のではなく「子どもに合った工夫を見つける」という画期的な視点で開発された発達支援ツールです。本記事では、障害福祉および発達支援の観点から、本商品の機能、特徴、具体的な活用手順について解説します。
『発達が気になる子のじぶん発見カード』の概要と基本仕様
『発達が気になる子のじぶん発見カード』は、臨床発達心理士であり保育士の藤原里美先生が開発した、子どもの自己理解・自己調整を支援するためのカード&解説テキストのセット商品です。
【商品仕様一覧】
・書名:発達が気になる子のじぶん発見カード
・著者:藤原里美
・定価:5,500円(税込)
・発売日:2026年10月27日
・発行:株式会社日本文芸社
・構成内容:
- 発達支援カード 84枚(縦126mm×横90mm、表面イラスト・裏面テキスト)
- 解説テキスト 128ページ(A5判、オールカラー、カバーつき)
- 専用収納ボックス(縦217.5mm×横152.5mm×高さ60.5mm)
・購入特典:ダウンロード版「ミニじぶん発見カード」(A4印刷用)
著者・藤原里美先生の実績と開発の理念
著者の藤原里美先生は、一般社団法人チャイルドフッド・ラボの代表理事を務め、公立保育園や東京都立梅ヶ丘病院、東京都立小児総合医療センター、大学講師などを歴任した発達支援の専門家です。「子どもを変えずに、子どもの周りの世界を変える」という理念のもと、家庭や教育・保育現場で無理なく実践できる支援アプローチを提唱しています。
専門用語の初心者向け解説
1. 自己理解とは?
言葉の例え:「自分はいま、お腹が空いているのかな?イライラしているのかな?」と自分の状態に気づくこと。 子どもが「今、自分がどんな気持ちでどんな身体の状態なのか」を客観的に認識する力を指します。
2. 自己調整とは?
言葉の例え:「イライラしたから、深呼吸をして気持ちを落ち着かせよう」と自分で自分を整えること。 湧き上がった感情や興奮、疲労に対して、自分に合った対処法を選んで気持ちや行動を切り替える力を指します。
子どもの主体性を引き出す「4つのステップ」とカードの構成

『発達が気になる子のじぶん発見カード』は、指示に従わせるのではなく、子ども自身が納得して行動を選べる「4つのステップ」で構成されています。
【自己調整を育てる4ステップ構造】
[Step 1: 気づく(自己理解)]
│ 自分の「感情」や「身体感覚」をイラストで確認する
▼
[Step 2: 選ぶ(自己決定)]
│ 「自分で選ぶ」「大人と相談する」「待つ」など選択方法を決める
▼
[Step 3: 行動する(自己調整)]
│ 4つのカテゴリから具体的な対処カードを選ぶ
▼
[Step 4: 振り返る]
│ 行動した結果、どう変化したかを大人と一緒に整理する
Step 1「気づく」(自己理解)〜今の自分はどうなっている?〜
「イライラ」「不安」といったネガティブな感情だけでなく、「落ち着いている」「いい感じ」といった日常の状態や、「頭がいっぱい」といった身体的感覚を、視覚的なイラストを通して確認します。感情の言語化が難しい子どもでも、カードを指し示すことで自分の状態を認識できます。
Step 2「選ぶ」(自己決定)〜どうやって選ぶ?〜
対処法を選ぶ際、「自分で決める」こと自体がプレッシャーになる子どもにも配慮されています。「先生や大人と相談する」「もう少し落ち着いてから選ぶ」といったステップカードが用意されており、選択時の不安をやわらげる工夫が施されています。
Step 3「行動する」(自己調整)〜自分を助ける方法を見つける〜
子どもが実際に取り組める対処法カードを選びます。行動カードは以下の4つの明確なカテゴリに分類されています。
- 落ち着く(例:深呼吸する、水を飲むなど)
- 切り替える・取り組み方を変える(例:課題の順番を変える、休憩をはさむなど)
- 助けを求める・伝える(例:大人に手伝ってもらう、今の気持ちを伝えるなど)
- 人と動く(例:大人と一緒に見学する、友達と一緒に動くなど)
Step 4「振り返る」
対処行動を行った後、自分の状態がどのように変化したか、大人と一緒にカードを見ながら振り返ります。
従来の発達支援絵カードと『じぶん発見カード』の比較
市販の発達障害向け絵カードや視覚支援ツールには様々な種類が存在します。従来品と本商品の違いを下表にまとめました。
| 比較項目 | 一般的な指示型・スケジュール絵カード | 『発達が気になる子のじぶん発見カード』 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 行動の指示、スケジュールの提示、マナーの習得 | 自己理解・自己調整能力の育成、主体的な工夫の獲得 |
| アプローチ | 「正解の行動」へ導く・指示する | 「自分に合ったやり方」を子どもと一緒に探す |
| 支援構造 | 一人での達成(自立)を重視しやすい | 「手伝い」「見学」などの補助行動も肯定的に評価 |
| セット内容 | イラストカードのみが多い | カード84枚+128P解説テキスト+BOX+特典ミニカード |
| 使用タイミング | 切り替え時、問題行動の直後 | 困った時だけでなく、普段の落ち着いている時や楽しい場面 |
『じぶん発見カード』独自のメリット・強み
- 受容的な支援構造 「一人で完結すること」だけを求めず、「大人に見学させてもらう」「手伝いを頼む」といった行動カードが含まれており、完璧な行動を目指すのではなく、その時の回復過程や調整努力を肯定します。
- 大人のための128ページ解説テキスト付属 カード単体ではなく、128ページのオールカラー解説書が同梱されています。大人がどのように声をかけ、どのように伴走すべきかという実践的なガイドラインが網羅されています。
- 特典「ミニじぶん発見カード」の柔軟性 付属のQRコードから印刷できるA4サイズのミニカード(縦75mm×横54mm)を活用することで、学校のポケットに入れて持ち歩くインデックスや、外出先での簡易ツールとして活用可能です。
家庭・保育園・療育現場での具体的な活用ポイント
1. 「困ったとき」だけでなく日常的に使用する
本カードは、子どもがパニックを起こした瞬間やパニック直後だけに使うものではありません。普段の落ち着いている時間や、楽しい活動の前後でカードを開き、「今の気持ちは『いい感じ』だね」「この行動をすると気持ちが良いね」と確認しておくことで、いざという時にもスムーズにカードを選べるようになります。
2. 大人自身が「自分を整える姿勢」を見せる
子どもは安心できる大人と一緒に整理することで自己調整能力を身につけていきます。大人が「先生も今、頭がいっぱいだから、お水を一杯飲んで落ち着くね」とカードを使って自身の状態を整えるモデルを見せることが、子どもの学びにつながります。
Q&A

Q1. 何歳ごろの子どもから使えますか?
A. イラストを見て自分の状態やしたい行動を感覚的に選べる仕様になっているため、就学前(4〜5歳頃)の幼児期から小学生、中学生以降まで幅広く活用できます。言葉での表現が苦手な段階でも、カードを指差すことで意志疎通が可能です。
Q2. 保育園や幼稚園、療育事業所(放課後等デイサービス等)でも導入できますか?
A. 可能です。解説テキストには園や療育現場での巡回支援ノウハウを持つ著者による関わり方がまとめられており、個別支援計画に基づいた自己調整支援のツールとして非常に有効です。
Q3. カードを失くしたり、持ち運んだりしたい場合はどうすればよいですか?
A. 商品に付属するQRコードから「ミニじぶん発見カード」のデータを印刷・ダウンロードできます。印刷してポケットやかばんに入れて持ち歩くことで、外出先や学校・園の環境でも継続して利用できます。
まとめ

『発達が気になる子のじぶん発見カード』は、子どもに対して指示や修正を与えるためのツールではなく、子ども自身が自分の感情に向き合い、自分に合う対処法を主体的に獲得していくための優れた支援ツールです。
【商品購入データ】
・商品名:発達が気になる子のじぶん発見カード
・定価:5,500円(税込)
・ISBN:978-4-537-22413-9
・取扱店舗:全国の書店、Amazon、楽天ブックス等のオンライン書店
子どもの「感情の発現」や「パニック」に悩んでいる保護者や専門職の方は、ぜひ本ツールの導入を検討し、子どもとの前向きな自己調整の時間を育んでみてください。

