新生活を彩る「自分で選ぶ」体験とは?社会的養護の若者支援イベント

NPO法人 手の長いおじさんプロジェクトは、児童養護施設や里親家庭など、社会的養護のもとで育った子ども・若者たちが、巣立ちの際に必要となる日用品を「自分で選ぶ」体験を届けることを目指しています。

「うつわとお洋服のお渡し会」は、まさにその思いを形にしたものです。会場には、ガラス作家や陶芸作家が手がけた手仕事の器やグラス、さらにはアパレルブランドから提供された洋服などが並びます。参加者は無料で、まるでショッピングを楽しむように、これからの暮らしに必要な品々を約10点を目安に選ぶことができます。

選び方をサポートする温かい配慮

器の扱い方や洋服のコーディネートに不安がある場合でも、会場のスタッフが丁寧にサポートします。試着などを通じて、自分に本当に似合うもの、長く大切にできるものを見つけるためのゆったりとした時間が提供されます。

提供される品物には、制作工程で生じた小さなキズや色ムラがあるものの、使用には支障のない器や、ブランドのサンプル品、販売余剰品などの新品の洋服が含まれます。これらは、作り手やブランドの温かい協力によって集められたものです。

女性が様々なデザインの陶器や和食器の中からお皿を選んでいる様子です。

明るい店内には、洋服が並んだハンガーラックと、様々なデザインの食器や陶器が陳列された木製のテーブルが複数配置されています。

「自分の暮らしをつくる」喜びを実感する機会を社会全体で支える

社会的養護下で育つ子どもたちは、集団生活の中で「自分の好みで選ぶこと」や「自分らしい暮らしを思い描くこと」を経験する機会が限られることがあります。そのような状況で巣立ちを迎える若者にとって、この「お渡し会」は、自らの意思で生活に必要なものを選び、「自分で暮らしをつくっていける」という自信と喜びを育む貴重な機会となります。

また、この春に一人暮らしを始めたばかりで、「これが足りない」と感じている若者もいるかもしれません。そうした方々も、日々の生活で必要になったものを、この機会に選びに来ることができます。

自然光が差し込むアパレルショップの店内で、女性が洋服の並ぶラックの近くに立っている後ろ姿を捉えた写真。

イベント開催概要と参加申込方法【東京・恵比寿で5月16日開催】

「うつわとお洋服のお渡し会」は事前申込制で、現在参加申込を受け付けています。対象となる若者ご本人はもちろん、施設職員の方や里親の方からの案内も歓迎されています。

開催詳細

  • 名称:うつわとお洋服のお渡し会
  • 日時:2026年5月16日(土)11:00-13:00/14:00-17:00
    • 過去参加者・母子生活支援施設利用者は14:00〜
  • 会場:景丘の家 (東京都渋谷区恵比寿4-5-15)
  • 対象:児童養護施設や里親家庭などから卒業する/近年卒業した方、自立援助ホーム、母子生活支援施設などを利用されている方
  • 参加費:無料
  • 申込:オンラインフォームより事前申込(開催当日まで申し込み可能ですが、十分な点数をお渡しするため事前申込が推奨されています)
  • 主催:特定非営利活動法人 手の長いおじさんプロジェクト

参加者の声

これまでの参加者からは、喜びの声が多数寄せられています。

「うつわが普段使っているものとは全く違っていて、手ざわりや色・形に個性があり、選んでいて楽しかったです。」
「普段とは違った新しい私に出会えた。それくらい素敵な服に出会えた。」
「社会人生活に向けて考えながら選びました。いいものがいっぱいあって本当に感謝です。」

白黒のイラストで、3人の人物がそれぞれ顔の描かれた風船を持って笑顔で立っています。

NPO法人 手の長いおじさんプロジェクトの活動を応援する寄付・支援

「うつわとお洋服のお渡し会」は、作り手や企業からの協力に加え、個人・法人の皆様からの温かいご寄付によって支えられています。このような社会的養護を必要とする若者への自立支援活動は、多くの人々の理解と支援があってこそ継続できるものです。

もしこの活動にご関心をお持ちいただけましたら、ぜひご支援という形で関わってみてはいかがでしょうか。いただいたご支援は、今後の活動継続のために大切に活用されます。

灰色で描かれたハートの形と、その周りに引かれた波打つような線が特徴的な、手書き風のシンプルな抽象イラストです。

NPO法人 手の長いおじさんプロジェクトについて

「手の長いおじさんプロジェクト」という日本語のタイトルと、抽象的な金色のロゴが描かれた画像です。

この取り組みは、社会的養護のもとで育つ若者たちが、社会に羽ばたくための大切な一歩を、自信を持って踏み出せるよう支援するものです。彼らが「自分の暮らし」を自らの手で築き上げていく喜びを、私たち社会全体で支えていくことが期待されます。



Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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