滋賀県初!パラリンピアンも参加した「キッズ健幸アンバサダー」事業の全貌

「キッズ健幸アンバサダー事業」の講座は2025年12月8日に開催されました。この日、講師を務めたのは、陸上競技・棒高跳びのオリンピアンである荻田大樹氏と、長浜市出身のパラリンピアン・清水千浪氏(車いすバスケットボール)です。お二人は子どもたちに向けて、身体を動かす楽しさや、目標に向かって挑戦する意義を伝えました。

小学生が車いすに乗って活動する様子

また、筑波大学の久野譜也教授は、運動と健康の関係について専門的な視点から講話を行い、「幼少期から運動習慣を身につけることが生涯にわたる健康づくりにつながる」と強調しました。この事業では、子どもたち自身が「健幸アンバサダー」となり、学んだことを家庭に持ち帰り、保護者や家族に伝える役割も重視されています。子どもを起点に家庭全体の健康意識を高めるという、新しい健康づくりのアプローチとして期待が寄せられています。

屋外で走る子どもたち

屋外で体操する子どもたちと指導者

若年女性の運動習慣をサポート!長浜市の新たな健康づくりへの挑戦

長浜市では、「キッズ健幸アンバサダー事業」とあわせて、若年女性の運動不足解消を目的とした取り組みも展開しています。スポーツ庁の調査によると、若年女性は他の年代と比較して運動実施率が低く、将来的な骨粗しょう症などの健康リスクが指摘されています。一方で、仕事や家事、育児などにより、運動のための時間確保が難しいという課題も明らかになっています。

オフィスで健康運動をする人々

こうした背景を踏まえ、長浜市は2025年11月から「自分のための週1回・1時間」をコンセプトとした健康づくり運動教室を開始しました。この事業は、スポーツ庁の「運動スポーツ習慣化促進事業」の採択を受けており、公益財団法人長浜文化スポーツ振興事業団、株式会社タニタヘルスリンク、そして筑波大学発ベンチャー企業であるつくばウエルネスリサーチと連携し、運動指導、健康管理、効果検証を一体的に行う点が特徴です。募集開始後には想定を上回る反響があり、定員150人に対して約400人の申し込みが寄せられました。長浜市の担当者は、「参加しやすい時間設定や情報発信の工夫により、運動を始めたいと考えていた女性のニーズを捉えることができた」と語っています。

フィットネス施設でエアロバイクを使用する人々

つくばウエルネスリサーチについては、以下のリンクから詳細を確認できます。

「スポーツのまちNAGAHAMA」を目指す長浜市の未来計画

長浜市は今後も、子どもから大人までライフステージに応じた健康づくりを推進し、地域全体で“健幸”を育むまちづくりを進めていく方針です。市が現在策定している「第2期長浜市スポーツ推進計画(令和8年度~令和15年度)」では、「誰もが輝く、健康で活力あふれるスポーツのまち NAGAHAMA」を目指し、以下の3つの基本方針を掲げています。

  • ライフステージに応じたスポーツの充実

  • スポーツを支える環境の整備

  • 地域資源を活かしたスポーツの推進

「スポーツのまちNAGAHAMA」プロジェクトの計画図

今回の「キッズ健幸アンバサダー事業」の実施を通じて、「子ども及びスポーツ実施率の低い女性への取り組み」「本事業の会場となるスポーツ施設の活性化」「地域のスポーツ団体、アスリート、子育て団体等との連携」のさらなる発展が期待されます。長浜市のこれらの取り組みは、市民の健康増進だけでなく、地域全体の活性化にもきっと貢献するでしょう。

長浜市が推進する包括的な健康づくりとスポーツ振興への取り組みは、障害の有無にかかわらず、誰もがスポーツを通じて心身ともに豊かな生活を送れる社会の実現に向けた、大きな一歩となることでしょう。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77