「届かなかった支援」を「届ける力」に変える:NPO法人CoCoTELIの挑戦
精神疾患のある親を持つ子どもや若者への支援は、社会の中で見過ごされがちな重要な課題の一つです。NPO法人CoCoTELIは、「精神疾患のある本人もその家族も生きやすい社会」の実現を目指し、こうした子どもや若者が抱える困難の早期発見と予防に取り組んでいます。オンラインでの相談支援や居場所づくりを通じて、居住地に関わらず支援を届ける活動を展開しています。
CoCoTELIの活動を通じて、この支援領域が児童福祉、精神保健、医療、教育といった既存の制度の「はざま」に位置していることが明らかになりました。その結果、多くの支援者が孤立した実践を強いられている現状があるといいます。
このような背景から、日本全国で精神疾患の親を持つ子どもや若者を支える支援者を増やすことを目指し、支援者養成講座「CoCoラボ」が企画されました。
支援者養成講座「CoCoラボ」:多角的な視点で学ぶ全8講座
「支援者養成講座:CoCoラボ」は、精神疾患の親を持つ子どもや若者にとって本当に必要な支援とは何かを多角的に問い直すことを目的としたオンライン講座です。概論から当事者の声、居場所運営、医療・法律、トラウマインフォームドケア、ソーシャルアクションまで、幅広いテーマを専門家と共に学ぶ全7講座で構成されています。
今年は「フォローアップ研修」を新設!継続的な学びと実践を支援
今年度は、これまでの7講座に加えて、講座終了後の実践を支えるための「フォローアップ研修」が新たに1講座追加されました。これにより、受講者は基礎知識の習得だけでなく、現場での実践につながる継続的な学びの場を得ることが期待されます。
この研修では、以下の目的が掲げられています。
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多職種の専門家・実践者からの講義を通じ、参加者が領域横断的な視点を獲得する
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継続的な学びとつながりを促進するネットワーク形成を行う
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現場の支援者が自らの実践を振り返り、フィードバックを共有できる仕組みを作る
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現場で必要とされている知見を収集・整理し、形式知化・体系化を行う起点とする
初回講義では、田野中恭子氏が「精神疾患の親をもつ子ども・若者の現状と支援の全体像」について、当事者視点と研究成果に基づく概論を提示します。その後の講義では、医療・法制度、トラウマ理解、居場所実践、当事者の声といった各論に焦点を当て、分野ごとの専門家が登壇します。そして、講座終了後のフォローアップ研修では、「正しい支援」という前提そのものを問い直す対話の場が設けられ、受講者が現場での迷いや葛藤に向き合えるようサポートされます。
専門家が登壇!「CoCoラボ」各講座の注目ポイント
10月10日(土)の講座
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講演1(9:00〜): 「孤立」から「つながり」をつくる 〜精神疾患の親をもつ子ども・若者の現状と支援の全体像〜
講師: 田野中 恭子氏(佛教大学看護学部教授)
精神疾患のある親を持つ子どもの経験と支援をテーマに研究・実践を続ける専門家です。 -
講義2(11:00〜): 精神疾患の基礎知識と、行政・医療現場における支援の可能性と限界
講師: 小野 美樹氏(東京科学大学大学院医歯薬総合研究科 ときめき精神医学講座 特任講師)
児童精神科医として、ヤングケアラーのメンタルヘルスやレジリエンス(回復力)について研究しています。 -
講義3(13:50〜): トラウマインフォームドケアの実践――子どもの行動を「問題」ではなく「適応戦略」として理解する
講師: 大岡 由佳氏(武庫川女子大学心理・社会福祉学部教授/一般社団法人TICC共同代表理事)
トラウマインフォームドケアとは、過去のトラウマ体験が行動や心身に与える影響を理解し、支援のあり方を調整するアプローチです。大岡氏はその実践について解説します。 -
講義4(15:50〜): 子どもの権利と親の限界――精神疾患をもつ親子支援の法的視点から考える、介入と権利擁護のあり方
講師: 山下 敏雅氏(永野・山下・平本法律事務所〈東京弁護士会〉)
子どもの人権や少年法に関する専門家として、精神疾患を持つ親子支援における法的側面を深く掘り下げます。
10月11日(日)の講座
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講義5(9:00〜): 「居場所」とは何か――AWAIの実践と、当事者との関わりの中で見えてきたこと
講師: 風間 暁氏(一般社団法人Void理事)
若者アフターケア相談センター「AWAI」のソーシャルワーカーとして、居場所づくりの実践について語ります。 -
講義6(11:00〜): 非当事者だからこそできること―NPO法人マイフェイス・マイスタイルの実践と、支援者・社会の動かし方
講師: 外川 浩子氏(NPO法人マイフェイス・マイスタイル代表)
顔や体に見た目の症状がある人々が直面する「見た目問題」の啓発・支援に取り組むNPOの代表として、社会を動かす実践を紹介します。 -
講義7(13:50〜): 当事者として生きてきた――リアルな経験と、支援者との関係
講師: 佐海 ずう氏(漫画家)+CoCoTELI居場所参加の若者たち統合失調症の母と暮らした経験を持つ漫画家の佐海ずう氏と、CoCoTELIの居場所に参加する若者たちが、仮名・顔出しなしでリアルな経験と支援者に届けたい思いを語ります。当事者の生の声を聞く貴重な機会となるでしょう。
12月4日(金)の新設「フォローアップ研修」
- フォローアップ研修(20:00〜21:30): 正しい支援って本当にあるの?〜支援の「正しさ」に関するモヤモヤ対話
講師: 竹端 寛氏(兵庫県立大学環境人間学部教授)
福祉社会学・社会福祉学を専門とする竹端氏が、全7講座で得た学びを現場に持ち帰った受講者同士が、実践の中で感じた迷いやモヤモヤを言葉にし、分かち合う対話の場をファシリテートします。
開催概要と参加方法:オンラインで全国どこからでも参加可能
「CoCoラボ」はオンライン形式で開催されるため、全国どこからでも参加が可能です。また、リアルタイムでの参加が難しい方のために、録画配信も予定されています(期限あり)。
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開催日程:2026年10月10日(土)、11日(日)の全7講座、および12月4日(金)のフォローアップ研修
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開催形式:オンライン開催(録画配信あり)
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参加費:
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全講座(全7講座+フォローアップ研修)参加チケット:15,000円(一般)
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全講座(全7講座+フォローアップ研修)参加チケット:3,000円(25歳以下)
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対象:福祉・医療・教育分野に関わる支援者、テーマに関心のある一般の方
申込方法と事前説明会
参加を希望される方は、以下のPeatixページよりお申し込みください。
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Peatixページ:https://cocolab2026.peatix.com
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講座概要ページ:https://cocolab2026.netlify.app/
講座公開に先立ち、事前説明会も開催されます。
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第1回:9月11日(金)19:00〜20:00 ※申込締切:9/11(金) 9:00まで
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第2回:9月28日(月)19:00〜20:00 ※申込締切:9/28(月) 9:00まで
説明会への参加をご希望の方は、以下のフォームからお申し込みください。
- 説明会参加申込フォーム:https://forms.gle/A3KNW1ayLeYd1Ye9A
NPO法人CoCoTELIの活動と未来への展望
NPO法人CoCoTELIは、2023年5月24日に設立されました。「精神疾患のある本人もその家族も生きやすい社会へ」をミッションに掲げ、子ども若者、その家族が抱える困難が大きくなる前の早期発見、困難を予防できる社会を目指しています。

この取り組みは、公益財団法人日本財団の助成を受けて実施されています。
NPO法人CoCoTELIの活動詳細や最新情報は、以下の公式ウェブサイトやSNSで確認できます。
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X(旧:Twitter):https://twitter.com/cocoteli
まとめ:精神疾患の親を持つ子ども・若者支援の未来を共に創る
NPO法人CoCoTELIが開催する「CoCoラボ」は、精神疾患の親を持つ子ども・若者への支援に関わる全ての方にとって、貴重な学びと交流の機会となるでしょう。多角的な視点から専門知識を深め、実践に活かせる具体的な方法を学ぶことで、支援の質を高める一歩を踏み出せるはずです。特に、新設されたフォローアップ研修は、学びを一過性のものにせず、現場での課題や葛藤を共有し、継続的な成長を促すための重要な要素となるでしょう。
この講座を通じて、支援者同士のネットワークが広がり、精神疾患の親を持つ子ども・若者がより安心して生きられる社会の実現に貢献できる可能性を秘めているといえるでしょう。関心のある方は、ぜひこの機会に参加を検討してみてはいかがでしょうか。

