「だれもが文化でつながる国際会議2026」:ウェルビーイングと共生社会の探求
「だれもが文化でつながる国際会議」は、2022年から芸術文化とウェルビーイングの関係性を深掘りしてきました。5年目となる2026年は、「Moving Together ともに生きる文化」をテーマに、これまで培ってきた議論を基に、より具体的なアクションと共生社会の実現に向けた道を模索します。
「ウェルビーイング」とは、身体的、精神的、社会的に良好な状態を意味する概念です。単なる健康だけでなく、生きがいや幸福感、良好な人間関係などを含んだ広範な概念を指します。本会議では、このウェルビーイングを個人の幸せにとどまらず、社会全体に浸透すべき「文化」として捉え、人間以外の存在も含めた他者との共生を重視する考え方を示しています。
芸術文化は、私たちが自分自身のあり方を見つめ直し、他者や社会との関係性を再構築する上で重要な役割を担います。本会議は、カンファレンスで語られるテーマがネットワーキングや展示とも連動し、来場者が「聴く」「話す」「参加する」「観る」といった多様な関わり方を通じて、自分なりのウェルビーイングについて探求できる場となるでしょう。
開催概要と参加方法
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事業名: クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー だれもが文化でつながる国際会議2026
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開催期間: 2026年10月28日(水)〜 11月1日(日)
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開催場所: 東京国際フォーラム (東京都千代田区丸の内3丁目5-1)
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主催: 東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
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参加費: 無料(要申込み)※8月下旬から受付開始予定
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使用言語: 日本語、英語、日本手話、国際手話 ※同時通訳、字幕あり(国際手話はホールB5のみ)
詳細な情報や申込みについては、公式ウェブサイトをご覧ください。
キックオフ企画「マルチスピーシーズ」で深掘りする「ともに生きる文化」
国際会議に先立ち、8月と9月には全3回のキックオフ企画「マルチスピーシーズ」が開催されます。「マルチスピーシーズ(Multispecies)」とは、人間のみならず、動物、植物、菌類などあらゆる種(species)が絡まり合って世界をつくり上げているという見方です。人間中心主義を問い直し、多様な存在との共生を考える視点であり、障害福祉の視点からも重要な概念といえるでしょう。
この企画では、海、山、大地と「ともに生きる文化」をテーマに、アーティストや研究者がそれぞれの知見や経験を語ります。これからのウェルビーイングを考える上での新たな視点や前提が広がる機会となるでしょう。
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Vol.1: 写真家・石川直樹(8月3日(月)開催)
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Vol.2: 是恒さくら(アーティスト、秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻・助手)
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日時: 2026年8月20日(木)18:00~20:00
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会場: 自由学園明日館 食堂(東京都豊島区西池袋2丁目31−3)
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定員: 30名(要申込み・先着順)
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申込方法: 7月30日(木)14:00より、公式ウェブサイトにて受付開始。
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使用言語: 日本語 ※日本手話通訳、字幕あり
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Vol.3: 藤原辰史(歴史学者、京都大学人文科学研究所教授)
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日時: 2026年9月3日(木)18:00~20:00
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会場: SCC千駄ヶ谷コミュニティセンター サークルホール
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定員: 30名(要申込み・先着順)
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申込方法: 8月10日(月)14:00より、公式ウェブサイトにて受付開始。
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使用言語: 日本語 ※日本手話通訳、字幕あり
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各界の専門家が語る「カンファレンス」:障害福祉に通じる多様なテーマ
カンファレンスでは、全5回のセッションが開催されます。各セッションでは、国際的なアートシーンや文化政策に詳しいモデレーターが対話を導き、ウェルビーイングを生み出す芸術文化の役割について深く掘り下げます。
オープニングセッション「芸術文化がつむぐ明日」
人間中心にとどまらない「マルチスピーシーズ」な視点から、これからの時代の芸術文化のあり方を問いかけます。複雑な現代社会において、ウェルビーイングを他者や環境、より長い時間軸の中で捉え直す視点は、障害福祉の分野においても新たな気づきをもたらすかもしれません。
- 登壇者: 鴻池朋子(アーティスト)、小山田 徹(芸術家、京都市立芸術大学 学長)、斉藤百合子(哲学者、ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン名誉教授)
セッション1「しなやかな共助」
天災や不測の事態によって状況が一変した際、人と人とのコミュニケーションやケアのあり方が問われます。気鋭のアーティストや研究者が、困難な状況下でどのように新たな関係性を築き、しなやかな共助を生み出すのかを探ります。これは、障害のある方々が直面する様々な課題に対する支援のあり方にも通じるテーマといえるでしょう。
- 登壇者: 森下 有(研究教育者、東京大学生産技術研究所 特任准教授)、瀬尾夏美(アーティスト、作家)、クリスティン・ウォン・ヤップ(ビジュアルアーティスト、社会実践者)
セッション2「アイデンティティと文化」
社会の「あたりまえ」が、ときに個人の文化やルーツを見えなくさせ、誰かを沈黙させてしまうことがあります。このセッションでは、当事者として創造的・学術的な実践を続けてきた識者が、ともに生きることに潜む困難や緊張、そして対話や表現の可能性を考えます。障害のある方々の多様なアイデンティティや文化を尊重し、社会の中で可視化していくためのヒントが得られるかもしれません。
- 登壇者: ジュマナ・エミル・アブード(ビジュアルアーティスト)、北原モコットゥナㇱ(北海道大学アイヌ・先住民研究センター教授)、松﨑 丈(宮城教育大学教育学部 特別支援教育専攻教授)
セッション3「Moving Together 夢とともに生きる」
社会の情勢が個人の自由や尊厳を阻もうとするときでも、人は希望を見出し、生きる道を模索することができます。異なる土地や境遇の中で創造と実践を重ねてきた登壇者が、夢を抱きながら経験と想像力を他者へと手渡してきた事例を通して、人の尊厳について語ります。これは、障害のある方々が希望を持ち、夢を追求するためのインスピレーションとなるでしょう。
- 登壇者: サンギータ・ジョギ(アーティスト)、小林エリカ(作家、アーティスト)、西 加奈子(作家、アーティスト)、ギータ・ヴォルフ(作家、タラブックス創設者)
クロージングセッション「クリエイティブ・ウェルビーイング ともに生きる文化」
これまでの議論を包括し、複雑な社会における芸術文化がもたらす「クリエイティブ・ウェルビーイング」の可能性を東京から発信します。多様な観点から展開された議論を踏まえ、未来に向けた提言が行われます。
- 登壇者: 青柳正規(アーツカウンシル東京機構長、多摩美術大学理事長)、小池一子(クリエイティブ・ディレクター)、宮島達男(現代美術家)、ジャスティーン・サイモンズ(ロンドン市副市長(文化・クリエイティブ産業担当))、堀内奈穂子([AIT/エイト]キュレーター、「dear Me」プロジェクトディレクター、保育士)、ロジャー・マクドナルド([AIT/エイト]キュレー ター、美術史家)
参加型プログラム「スタジオ(ネットワーキング)」で体感する「ともに生きる文化」
ホールD5では、トーク、パフォーマンス、ワークショップなどを通じて、参加者と登壇者が交流し、身体性を伴った理解を促す「スタジオ」プログラムが展開されます。カンファレンスのテーマと連動し、作品や言葉だけでなく、声や身体、他者との応答を通じて「ともに生きる文化」を体感できます。
オープンミーティング:ろう者と聴者の遭遇、そこから生まれたもの

ろう者と聴者という異なる言語や文化を持つ人々が、理解を急がずに出会い、向き合う中で何が生まれるのかを探るプログラムです。東京2025デフリンピックの文化プログラムとして制作・上演された『黙るな 動け 呼吸しろ』の創作メンバーが、協働のプロセスで直面した困難や発見について語ります。
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開催日時: 10月30日(金)12:00〜15:00、16:00〜17:30 (2セッションを予定)
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登壇者: 長島確、牧原依里、松崎丈ほか『黙るな 動け 呼吸しろ』創作メンバー
ワークショップ:わたしの「わたしは なれる」の旗をつくる

インドのアーティスト、サンギータ・ジョギによる絵本『わたしは なれる』は、厳しい現実に対する抵抗と、しなやかな想像力を込めた作品です。このワークショップでは、絵本のことばをもとに、参加者それぞれの「わたしは なれる」を絵に描き、一緒に旗を作成します。障害のあるなしに関わらず、誰もが持つ「なりたい自分」への願いを表現する機会となるでしょう。
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開催日時: 10月31日(土) 13:00~15:00
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アーティスト: サンギータ・ジョギ、小林エリカ
レクチャーパフォーマンス:『聴者を演じるということ 序論』
ろうの映画作家・演出家である牧原依里氏が手がけるこのプロジェクトでは、ろうの役者が「聴者(耳が聞こえる人)」を演じることで、マジョリティである聴者の身体性や、社会における「ろう者/聴者」の非対称性を問い直します。観客は、今まで「個人」とされてきた「聴者」がカテゴリーで括られることを目撃し、新たな視点を得るでしょう。
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開催日時: 2回公演(1回目:10月31日(土)18:00~19:00、2回目:11月1日(日)14:00~15:00)
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演出: 牧原依里
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出演: 數見陽子、山田真樹
アート作品で「クリエイティブ・ウェルビーイング」を考える「ギャラリー(展示)」
ロビーギャラリーでは、10月28日(水)から11月1日(日)までの5日間、「Moving Together ともに生きる文化」をテーマに、様々なアーティストの作品や東京都、東京都歴史文化財団の取り組み事例が紹介されます。
宮島達男、クリスティン・ウォン・ヤップ、ジュマナ・エミル・アブード、小森はるか+瀬尾夏美、是恒さくら、サンギータ・ジョギ、碓井ゆいと青木彬など、国内外の著名なアーティストによる作品・プロジェクトが展示される予定です。震災の記憶、平和への願い、土地に根ざした営み、誰かとともに在ることの感覚に触れながら、来場者は「ウェルビーイング」を個人の内側だけでなく、人や社会、自然との関係のなかで捉え直すことができるでしょう。詳細は8月下旬に発表予定です。
「Moving Together ともに生きる文化」を象徴するキービジュアルのメッセージ
本会議のキービジュアルには、インクのにじみから生まれたグラフィック素材「Bleed(にじみ)」と、野生のクレマチスのつるで形づくられた書体「Clementite(クレメンタイト)」が使用されています。「Bleed」は偶然生まれた波紋のような模様を、「Clementite」は人々がともに身体を動かし創作した生命力と躍動感を表現しています。
この二つを組み合わせたキービジュアルは、人と人、人と自然、異なる存在が出会い、影響し合いながら新たな形を生み出していくプロセスを表しています。芸術文化を通じてともに考え、ともに動き、新たな関係性を編み上げていく本会議の姿勢を象徴しているといえるでしょう。
まとめ:障害福祉とウェルビーイングの未来を拓く国際会議
「だれもが文化でつながる国際会議2026」は、障害の有無に関わらず誰もが自分らしく生きる「ウェルビーイング」と「共生社会」について、芸術文化という多角的な視点から深く考える貴重な機会です。カンファレンスでの専門的な議論、ネットワーキングでの体験型プログラム、そしてギャラリーでの芸術作品の鑑賞を通じて、多様な人々との対話や交流が生まれることが期待されます。
この会議は、障害福祉に関わる方々にとって、新たな知識やインスピレーションを得るだけでなく、社会全体でウェルビーイングを育むための具体的なアクションを考えるきっかけとなるでしょう。ぜひ、この機会に参加を検討してみてはいかがでしょうか。
詳細な情報や申込みについては、公式ウェブサイトをご確認ください。



