一般財団法人ワンネス財団は、2026年11月7日(土)に奈良県大和高田市のエモーショナルリテラシーセンターにて「IKIGAIマルシェ」を初開催します。本記事では、イベントの開催日時・会場情報・出店ラインナップをはじめ、主催団体の理念や支援理論「PERMAモデル」、障害福祉における就労支援の仕組みまで解説します。


この記事で分かること

  • 「IKIGAIマルシェ」の開催日時・会場・アクセスおよび出店ブース一覧
  • ワンネス財団の基本情報と理念「孤独の解消と自己実現」
  • 心理学者セリグマン提唱のウェルビーイング指標「PERMAモデル」の基本
  • 障害福祉における「就労継続支援A型・B型」および「農福連携」の初心者向け解説

地域福祉と「生きがいづくり」に関する背景

地域の福祉事業所や回復支援施設において、利用者が主体となって地域住民を迎える取り組みが注目を集めています。一方で、「障害福祉事業所がどのような製品を作っているのか」「施設の利用者がどのように社会と関わっているのか」といった具体的な実態については、十分に知られていない側面が存在します。

2026年11月7日に奈良県大和高田市で開催される「IKIGAIマルシェ」は、施設利用者が「支援される側」から「地域を迎える側」へと立ち位置を変え、食やものづくりを通じて交流を図るイベントです。本記事では、イベントの全容とともに、その背景にある障害福祉の仕組みや支援理論について紐解きます。


ワンネス財団「IKIGAIマルシェ」の開催概要と基本情報

日時・会場・アクセス情報

「IKIGAIマルシェ」は、一般財団法人ワンネス財団のグループ施設であるエモーショナルリテラシーセンターを会場として開催されます。

項目詳細内容
イベント名IKIGAIマルシェ
テーマ生きがいが、ここにある
開催日時2026年11月7日(土)10:30〜15:00
会場エモーショナルリテラシーセンター
所在地奈良県大和高田市神楽3丁目9-16
イベント内容飲食・物販・体験型ワークショップ・地域交流
入場料どなたでも気軽に入場可能

H3:IKIGAIマルシェのテーマと開催の背景

エモーショナルリテラシーセンターのクライアントは、これまで地域のマルシェへの出店やボランティア活動に参加してきた実績があります。今回のイベントは、その経験を生かし「新しい拠点を地域の人が気軽に立ち寄れる場所にしたい」という意図から企画されました。

「支援する人」「支援される人」という固定化された立場を超え、手作り作品の購入や体験ワークショップを通じて、お互いの多様な側面に出会える交流の場を目指しています。


注目出店ブースと提供メニュー(飲食・物販・ワークショップ)

飲食・食品ブース一覧

会場では、複数の福祉事業所や関連企業による食事が提供されます。

  • しおのめキッチン: おにぎりと特製豚汁を提供。
  • ワークサポートels: 焼き菓子、ケーキ、パスタを用意。
  • 株式会社ピーエルジェイインターナショナル(就労継続支援B型「フレンドワーク/静カフェ」): 利用者が室内水耕栽培で育てるバジルとトマトを使用したホットサンドを販売。パンは奈良市の就労継続支援A型事業所で製造されたものが使用されています。
  • オキナワバニラワークス(沖縄県糸満市・就労継続支援B型): 1日に1一輪しか咲かないバニラの花に手作業で受粉を行って栽培し、そのバニラにちなんだ「バニラ月桃茶」を提供。
  • ワンネスの里(奈良県宇陀市): さつまいも加工施設「干し芋ファクトリー」で製造された干し芋を出品。

物販・体験型ワークショップブース一覧

体験型プログラムや手づくり雑貨の販売も予定されています。

  • キラキラショップ: 物販ブースの展開。
  • レザーワークショップ: 革製品に触れてものづくりを楽しむ体験型講座。
  • 麹(こうじ)づくり: 麹づくりのプロセスを学べる体験プログラム。

初心者向け解説:就労継続支援A型・B型と「農福連携」とは?

福祉分野の専門用語について、初心者にも理解しやすいよう例を用いて解説します。

  • 就労継続支援A型(雇用契約あり):
    • 解説: 障害や病気のある方が、事業所と雇用契約を結んだ上で働く障害福祉サービスです。
    • 一般企業に近い環境で、最低賃金以上の給与を得ながらステップアップを目指す「雇用型のトレーニング場」といえます。本イベントではホットサンドのパンを製造する奈良市の事業所が該当します。
  • 就労継続支援B型(雇用契約なし):
    • 解説: 雇用契約を結ぶことが困難な方に対し、体調やペースに合わせて就労の機会や生産活動を提供するサービスです。作業の成果に応じて「工賃」が支払われます。
    • 自分の体調に合わせて無理なく働き、作業の楽しさや社会参加の実感を育む「選択型の作業スペース」です。水耕栽培を行うフレンドワークや、沖縄でバニラ栽培を行う事業所が該当します。
  • 農福連携:
    • 解説: 農業分野の人手不足解消と、障害者の就労・生きがいづくりを結びつける取り組みです。
    • 農業の現場で野菜を育てたり加工品を作ったりすることで、地域の産業と障害者の就労支援を同時に支える「互恵的な協力システム」です。ワンネスの里における米作りや干し芋加工が具体例にあたります。

ウェルビーイングと回復を支える理論「PERMAモデル」

心理学に基づく「PERMAモデル」の5要素

ワンネス財団では、心理学者マーティン・セリグマンが提唱した「PERMA(パーマ)モデル」を支援に取り入れています。これは持続的な幸福や生きがい(ウェルビーイング)を構造化した理論です。

【PERMAモデルの5つの柱】
P(Positive Emotion):喜びや感謝などの前向きな感情
E(Engagement)      :作業や活動への深い没頭・夢中
R(Relationships)   :他者との良好な人間関係・交流
M(Meaning)          :人生や行動に対する意味・意義の特定
A(Accomplishment)  :目標達成や自己成長の実感

マルシェにおける実践ステップ(図解・ステップ形式)

「IKIGAIマルシェ」の活動は、PERMAモデルの理論に沿って具体化されています。

  1. ステップ1:作業への没頭(Engagement)
    • 革小物づくりや農作業など、自分の得意な手作業に没頭する時間の確保。
  2. ステップ2:価値の創造と意義の模索(Meaning)
    • 育てた野菜や作った製品を届けることで、自身の行動が誰かの役に立っている実感(意味や意義)を獲得。
  3. ステップ3:人間関係の構築(Relationships)
    • マルシェでの直接のやり取りを通じ、地域住民や来場者とのポジティブな関係性を形成。
  4. ステップ4:生きがいの形成(Positive Emotion / Accomplishment)
    • 交流を通じて達成感を得ることで、日常的な「生きがい」やウェルビーイングの向上を達成。

主催者「一般財団法人ワンネス財団」の概要と地域連携

ワンネス財団の基本データと理念

一般財団法人ワンネス財団は、「孤独の解消と自己実現」を掲げて活動するウェルビーイングの専門機関です。

  • 設立: 2005年9月(奈良県にて活動開始)
  • 共同代表: 伊藤 宏基/三宅 隆之/泉 圭介
  • 本部所在地: 沖縄県南城市玉城字船越218-1
  • 奈良オフィス: 奈良県大和高田市東中2-10-18
  • 事業内容: 入所・通所支援、家族サポート、ウェルビーイング向上支援
  • 公式サイト: https://oneness-g.com/

地域の福祉事業所や家族会との協働体制

ワンネス財団は単独での支援にとどまらず、家族会や地域の福祉事業所、協力企業と連携したネットワークを構築しています。地域社会の中で共生を目指すプラットフォームづくりが推進されています。


Q&A(よくある質問)

Q1:「IKIGAIマルシェ」への参加に事前予約や入場料は必要ですか?

A1: 事前予約は不要であり、入場料もかかりません。地域の方をはじめ、どなたでも自由に参加できるイベントとして開放されています。

Q2:ワンネス財団はどのような専門機関ですか?

A2: 2005年に奈良県で発足した一般財団法人で、孤独の解消や自己実現を支援するウェルビーイングの専門機関です。入所・通所プログラムや家族へのサポートなどを通じ、一人ひとりの回復と生きがいづくりを後押ししています。

Q3:イベントで販売される商品はどのような施設で作られていますか?

A3: 就労継続支援A型・B型事業所や回復支援施設(ワンネスの里など)で製作されています。水耕栽培の野菜、手作りパン、バニラ茶、干し芋など、多角的な生産活動を通じて作られた製品が並びます。


出店ブース・提供メニューの比較一覧表

ブース名 / 出店主体拠点地域主な提供物・体験内容関連する支援・事業形態
しおのめキッチン奈良県おにぎり、特製豚汁飲食支援・地域交流
ワークサポートels奈良県焼き菓子、ケーキ、パスタ福祉事業所・食品製造
フレンドワーク/静カフェ(PLJインターナショナル)奈良県水耕栽培バジル・トマトのホットサンド就労継続支援B型(パンはA型製造)
オキナワバニラワークス沖縄県糸満市バニラ月桃茶就労継続支援B型・バニラ栽培
ワンネスの里奈良県宇陀市さつまいもの干し芋農福連携・食品加工
ワークショップ・物販会場内革製品クラフト、麹づくり、雑貨販売体型ワークショップ・物販

まとめ・地域福祉情報へのアクセス導線

2026年11月7日(土)に奈良県大和高田市で開催される「IKIGAIマルシェ」は、生きがいづくりやウェルビーイングの向上を目指すワンネス財団の新しい試みです。就労継続支援事業所や農福連携の取り組みによって生産された食品・クラフト品を通じて、地域社会との循環型交流が期待されています。

イベントに関する詳細情報や報道関係のお問い合わせは、ワンネス財団奈良オフィス(TEL: 0745-24-7766)または公式サイト(https://oneness-g.com/)にて確認可能です。


Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77