2026年7月法定雇用率引き上げ!企業が直面する障害者雇用の課題

少子高齢化が進む日本では、生産年齢人口の減少により、多様な人材の活躍がますます重要になっています。その中でも、障害のある方の雇用実績は過去最高を更新しており、社会全体の関心も高まりつつあります。

2026年7月には、民間企業の障害者法定雇用率(企業が雇用すべき障害のある方の割合)が現在の2.5%から2.7%に引き上げられます。これにより、企業には一層の雇用促進が求められることになります。

しかし、現状では法定雇用率を達成している企業は約46.0%にとどまっており、引き上げによって未達となる企業が増える可能性も指摘されています。

また、単に雇用率を達成するだけでなく、「合理的配慮」の提供義務化や、採用後の定着・能力発揮といった障害者雇用の「質」も重視されるようになっています。厚生労働省も、職務の選定、障害特性とのマッチング、能力発揮に対する評価などを通じた「質の向上」を求めています。

多くの企業では、障害者雇用を担当する人事担当者が専任ではないケースが多く、十分なリソースを割くことが難しいのが実情です。さらに、成功事例や知見が十分に共有されていないため、自社に最適な障害者雇用組織の設計に苦慮する企業も少なくありません。

エス・エム・エス「かべなし」の法人向け障害者雇用支援サービスとは?

「かべなし」が提供する「法人向け障害者雇用支援サービス」は、このような企業の課題を解決するために開発されました。特に、エス・エム・エスが社内で培った独自の知見に基づく「内製化支援」が大きな強みとなっています。

実践知に基づいた「内製化支援」の強み

エス・エム・エスは2018年に社内で障害者雇用組織を立ち上げ、2020年からは内製化に本格的に注力してきました。現在では、精神・発達障害のある方が9割を占める約90名規模の「シェアードサービスグループ」として拡大し、事業に貢献しながら障害のある方がキャリアを積める組織を構築しています。

このサービスでは、同社が社内雇用で得た豊富な知見を活かし、「社内雇用の推進」と「組織の戦力化」という二つの側面から、企業の障害者雇用に伴走します。実際の経験に基づいているため、企業が直面する具体的な課題に対して実践的なアプローチを提供できる点が特長です。

4つのソリューションで一貫サポート

「かべなし『法人向け障害者雇用支援サービス』」は、障害者雇用における各フェーズを支援する4つのソリューションで構成されています。これにより、業務の切り出しから、人材のマッチング、受け入れ体制の整備、そして採用後の定着までを一貫してサポートします。

  1. かべなしコンサルティング
    各企業に合わせた障害者雇用の導入・設計を支援するコンサルティングサービスです。400種類以上の業務切り出し事例を参考に、業務設計や組織設計を策定します。
  2. かべなし求人ナビ
    障害者雇用に特化した人材紹介サービスです。企業の業務内容に合わせた「求める人物像」を設計し、最適な人材を紹介します。
  3. かべなし研修室
    障害のある方を受け入れる側の組織が、障害者雇用への理解を深めるためのeラーニングシステムを提供します。
  4. かべなし相談室
    採用後の定着支援プログラムです。エス・エム・エス所属の医療系有資格者が、障害のある方本人と人事担当者双方に対し継続的なヒアリングを行い、ミスマッチの防止と状態変化の早期検知を支援します。

これらのサービスを組み合わせることで、企業は採用前の体制整備から、採用、そして採用後の定着・戦力化まで、一貫した支援を受けることができます。

「かべなし 法人向け障害者雇用支援サービス」の詳細はこちらをご覧ください。
https://hr.kabe-nashi.jp/

今後の展望と「かべなし」が目指す社会

エス・エム・エスは、本サービスを通じて多くの企業の障害者雇用を支援し、「内製化支援」という新たな市場を開拓・けん引する先駆者を目指しています。単に企業の雇用率達成にとどまらず、障害のある方が適切な評価のもとで能力を伸ばし、安心して活躍し続けられる「質の高い障害者雇用」の環境づくりを支援していく方針です。

事業責任者の大貫康平氏も、「かつての私たちと同じように悩む企業様に対し、『こうやれば乗り越えられる』という実践的なアプローチを届けたい」とコメントしています。この強い想いが、従来の採用支援に留まらない、組織立ち上げから戦力化までをトータルで支援するサービス提供の原動力となっています。

「かべなし」ブランド全体としては、「障害によって生きづらさを抱えている人たちのウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること)向上」をミッションに掲げています。この名称は、障害は個人ではなく社会の側にあるという「障害の社会モデル」の立場から、「社会的障壁(かべ)をなくす」というコンセプトを事業活動の核とするものです。

まとめ

2026年7月の法定雇用率引き上げを前に、企業における障害者雇用は喫緊の課題となっています。エス・エム・エスの「かべなし」が提供する法人向け障害者雇用支援サービスは、自社の豊富な経験に基づいた「内製化支援」を強みとし、業務切り出しから定着・戦力化までを一貫してサポートします。

このサービスが、企業が抱える障害者雇用の課題を解決し、より質の高い雇用環境の実現に貢献することで、障害のある方々が社会で活躍できる機会がさらに広がるでしょう。障害福祉に関心のある方は、ぜひこの新しい取り組みに注目してみてください。

参考資料

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77