【内容情報】(出版社より)
【内容紹介】
これからの社会は、一人ひとりの力を活かして、社会課題/福祉課題に向き合うことが必要であり、本書での学びを通して、次のようなことをねらいとしている。
福祉課題が多発し、多様化・複雑化を極めているが、それは必ずしも課題に直面する個人だけに要因があるわけではない。多くの環境要因の影響を受けて発生しているという観点に立ち、その解決/予防への取組を行政や福祉機関、福祉専門職のみならず、多様な担い手(プレイヤー)によって展開していくことの必要性とその可能性について考えていく。本書では、その方法としてメンタルヘルス福祉教育に焦点を当てている。
【目次】
第Ⅰ章身近な社会課題を考える
1見えるものと見えないもの
2高齢者の一人暮らしや高齢者のみの世帯
3不登校
4社会的ひきこもり
5生活困窮/子どもの貧困
6子どもの入院時における付き添い者の負担
【実践例】キープ・ママ・スマイリング
第Ⅱ章増えているメンタルヘルス課題
1メンタルヘルスとは
2主な精神疾患とその概要
(1)気分障害
(2)依存症
(3)統合失調症
(4)高次脳機能障害
(5)発達障害
(6)認知症
(7)適応障害
3メンタルヘルスを維持・向上させるポイント
(1)十分な休息、睡眠
(2)気分転換につながる活動
(3)適度な運動
(4)ストレスやメンタルヘルスに関する基礎的な知識
(5)不調に気づく
(6)周囲の人への相談
(7)SOSを出せる地域・社会づくり
(8)専門職や専門機関への相談
第Ⅲ章社会課題の解決に向けたアプローチ
1個人因子と環境因子
【実践例】障害のある人の社会参加-アモーレリフティング
2社会課題解決の方法
(1)ボランティア
(2)プロボノ
(3)企業の社会貢献
(4)寄付
(5)クラウドファンディング
(6)ファンドレイジング
第Ⅳ章ステレオタイプに抗う福祉教育
1さまざまなステレオタイプを知る
(1)ステレオタイプとは
(2)ハンセン病をめぐるステレオタイプ
(3)精神疾患や精神障害をめぐるステレオタイプ
(4)先住民族をめぐるステレオタイプ
2ステレオタイプに抗う福祉教育
(1)福祉教育とは
(2)福祉教育のめざすところ
第Ⅴ章メンタルヘルスと福祉教育
1誤解、偏見、差別
2メンタルヘルス福祉教育
3メンタルヘルス福祉教育の実践例
(1)語り
(2)授業
(3)交流体験
①スポーツを通した出会い・つながりの場-埼玉ソーシャルフットボール協会
②「遊び心」に満ちた出会い・つながりの場-レゴシリアスプレイ
③社会貢献活動を兼ねた交流体験プログラム案
【著者経歴】
松本すみ子(まつもと・すみこ)
東京国際大学人間社会学部教授。博士(社会福祉学)
精神科医療機関でのソーシャルワーカーを経て現職。社会福祉士、精神保健福祉士、ストレスチェック実施者、准認定ファンドレイザー。
ルーテル学院大学院総合人間学研究科社会福祉学専攻博士後期課程修了。
福祉教育、とりわけメンタルヘルス課題に焦点化した福祉教育の研究と実践、ならびに精神保健福祉ボランティアの育成に関する研究と実践に携わる。併せて、ソーシャルワーカー(社会福祉士・精神保健福祉士)の養成教育にも尽力する。
日本ソーシャルワーク教育学校連盟常務理事
特定非営利活動法人KITARU理事
著書『住民の福祉活動参加と主体形成プロセスに関する研究-精神保健福祉ボランティアに焦点化した質的分析-』(博士学位論文)、『精神保健福祉士の養成教育』(中央法規出版)、『メンタルヘルスと福祉教育』(大学図書出版)など多数。
- 出版社 : 大学図書出版
- 発売日 : 2023/3/31
- 単行本 : 64ページ