「あいちアール・ブリュット障害者アーツ展」とは?共生社会を目指すアートイベント

「あいちアール・ブリュット障害者アーツ展」は、障害のある方々が制作した独創的なアート作品を展示するイベントです。ここでいう「アール・ブリュット」とは、既存の美術の概念や流行にとらわれず、自身の内側から湧き上がる衝動に従って表現された芸術作品を指します。

このイベントの開催期間は2026年9月17日(木)から9月23日(水・祝)までで、名古屋市民ギャラリー矢田 第7展示室で開催されます。特に9月20日(日)には、「特別企画〜ふわふわの絵本やAIアートにボッチャまで!?〜」と題し、OriHimeを活用した多様なプログラムが実施されます。

あいちアール・ブリュット障害者アート展2026

分身ロボット「OriHime」が拓く新たな社会参加の形

株式会社オリィ研究所が開発した分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」は、「心を運ぶ、もうひとつの身体」として、移動が困難な方々が遠隔地からでもコミュニケーションを取り、社会参加することを可能にします。今回の特別企画では、OriHimeを遠隔操作する「OriHimeパイロット」が、会場の来場者に対してバリアフリー図書の紹介やパラスポーツの説明などを行います。これにより、物理的な距離や身体的な制約を超えて、誰もがイベントに参加し、交流できる場が生まれます。

「特別企画」で体験できる3つの魅力:アートとパラスポーツの融合

9月20日(日)に開催される特別企画では、以下の3つのプログラムが用意されています。

あいちアール・ブリュット障害者アーツ展2026特別企画詳細

1. バリアフリー図書に触れる・点字を体験する

10:30から12:00までの時間帯には、バリアフリー図書に関するパネル展示が行われます。OriHimeパイロットがこれらの図書を紹介し、来場者は実際にバリアフリー図書に触れたり、点字体験をしたりすることができます。点字使用者の田村恵子さん(Yonde!プロジェクト)による読み聞かせも予定されており、視覚に障害がある方々への理解を深める貴重な機会となるでしょう。

2. AIアート創作の現場を鑑賞する

13:00から14:30にかけては、AIアート創作体験会の鑑賞が行われます。OriHimeを通じて遠隔地にいる重度障害のある方と会場をつなぎ、対話しながらAIアートを制作する様子が公開されます。一人ひとりの想いや感性を作品として表現するこの新しいアート体験は、障害の有無に関わらず誰もが創作を楽しめる共生社会の実現に向けた一歩となるかもしれません。

3. パラスポーツ「ボッチャ」をOriHimeと体験・対戦する

15:30から17:00までは、パラスポーツの体験会が開催されます。特に注目されるのは、パラスポーツ種目の一つである「ボッチャ」の体験です。ボッチャは、ジャックボール(目標球)に赤と青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり転がしたりして、いかに近づけるかを競う競技で、重度の脳性麻痺や四肢に重い障害がある人向けに考案されました。

会場ではボッチャの体験会が実施され、OriHimeパイロットが競技の説明を担当します。さらに、OriHimeパイロットと現地来場者との対決も予定されており、遠隔での参加ながらもリアルな交流が期待されます。また、パラスポーツ競技用機器の展示も行われ、OriHimeパイロットがその紹介を行います。

【愛知県在住の障害者向け】OriHimeパイロット募集!イベントに参加して社会とつながろう

この「③パラスポーツの体験」プログラムにおいて、OriHimeを通じてイベントに参加するパイロットが募集されています。愛知県内在住の障害当事者であれば、障害の程度や障害者手帳の有無を問わず応募が可能です。募集人数は若干名で、業務内容はパラスポーツ競技用機器の紹介、OriHimeを通じたパラスポーツ体験、来場者との交流です。

稼働時間は15:30〜17:00、業務委託契約で、報酬は1名につき2,000円(税抜)が支払われます。事前の操作研修が数回実施される予定ですが、研修時の報酬はありません。

【応募要件】

  • OriHimeを使ってイベントに参加でき、障害の有無を超えた交流が可能な方

  • インターネットにアクセスできる端末をお持ちで、基本的な操作(ネット検索・メール程度)が可能な方

  • 安定したインターネット環境(Wi-Fi等)があり、カメラ・マイクを使った通信が可能な方

【応募方法】
下記応募フォームに必要事項を記入のうえ、ご応募ください。応募者多数の場合は、フォーム記載の内容およびオンライン面接にて参加者が決定されます。

【お問い合わせ先】
株式会社オリィ研究所 武田
Email: kento.takeda@orylab.com

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77