発達障がいグレーゾーンとは?働きづらさの現状と課題
厚生労働省の「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」によると、発達障がいと診断された人は87.2万人と推計されています。しかし、近年注目されているのは、発達障がいの傾向がありながらも診断基準に十分に該当しない「発達障がいグレーゾーン」の人々です。彼らは障がい者手帳を持たないため、一般雇用として働くことになり、職場での法的な合理的配慮(障がいのある人が、障がいのない人と同じように活動できるよう、職場環境や業務内容を調整すること)の対象外となります。
「遅刻が多い」「うっかりミスが多い」「周囲とうまく人間関係を築けない」といった特性から、「できない人」というレッテルを貼られがちです。これが続くと、精神的な不調(二次障がい)や早期退職につながり、最悪の場合、自殺の原因となることもあります。
人手不足が深刻化する現代において、勤労意欲のある発達障がいグレーゾーンの人々が働きづらさを抱えている現状は、社会全体で解決すべき重要な課題です。こうした背景から、彼らの特性に合わせた就労と、それを企業の成長戦略に活かすニューロダイバーシティ(脳や神経の多様性を個性のひとつとして捉え、尊重する考え方)という考え方が注目され、国内での導入企業も増加傾向にあります。
特性を「才能」として活かす!ニューロダイバーシティの考え方
ニューロダイバーシティの考え方に基づき、発達障がいおよびグレーゾーンの人々のオープンな転職を支援している台日商事株式会社への問い合わせが増えています。同社の転職支援は、転職希望者の障がい特性をオープンな情報として企業と共有し、その特性に合った業務内容と転職先をマッチングさせる独自の手法を採用しています。さらに、受け入れ企業への講習や、就職後の転職者と企業双方への継続的なヒアリングを行うことで、個別の職業紹介と働きながらの訓練を可能にしています。
具体的な成功事例も生まれています。
事務職で「集中力が続かない」「ミスが多い」と指摘され、自信を喪失して退職したADHDの特性がある男性は、不動産会社の営業職(インサイドセールス)に転職しました。ADHD特性に合わせた業務設計を行った結果、6か月後にはアポ獲得率がチーム内で1位になるという成果を出しました。

特性にあわせた業務設計の様子
また、「落ち着かない」「興味が続かない」と言われ続け、接客や一般事務職を転々としていた30代の女性は、変化適応が早くトレンド感度が高いという特性を活かし、美容系企業のSNS運用・企画職に転職。本人の飽きっぽい特性が、次々と新しいアイデアを更新する力として機能し、3か月後には同社のSNS保存数が大幅に向上。リール動画の企画がヒットし、新規予約導線に貢献したと評価されています。

成果が出たことでコミュニケーションも円滑に
転職者からは「前職では、毎日怒られないようにすることにエネルギーを使っていましたが、今はより成果が出る方向に思考が向いています。初めて自分の特性が悪いものではなかったと思えました」といった声が聞かれます。受け入れ企業からも「最初は不安もありましたが、業務設計を変えたことで一気に成果が出ました。できない人だったのではなく、配置を間違えていただけだったのだと感じています」と、ポジティブなコメントが寄せられています。
発達障がいグレーゾーンの「やさしい雇用」を考えるシンポジウム開催
台日商事株式会社代表の植田哲也氏は、「発達障がいグレーゾーンという存在および職場における正しい対応法は、多くの企業において認知されていないのが現状です。まずは知ること、そしてみんなで試行錯誤を実践していくことが、障がい特性=才能と捉えるやさしい雇用を実現する近道だと考えます」と述べています。
同社は、発達障がいグレーゾーンという存在の認知と理解を広め、その特性を企業の成長戦略に活かすためのシンポジウムを、障がい者雇用支援月間期間中の2026年9月3日に開催します。

シンポジウムの様子
シンポジウムの詳細は以下の通りです。
《シンポジウム詳細》
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テーマ :企業が見落としがちな人財が戦力になる~発達障がい・グレーゾーンについて~
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日時 :2026年9月3日(木)10:00~12:00
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会場 :ライビングスペース大阪(〒541-0054 大阪府大阪市中央区南本町2丁目2-9 辰野南本町ビル8階)
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参加費 :お一人様3,000円
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申し込み方法:WEBにて受付中
このシンポジウムは、発達障がいグレーゾーンの人々が持つ可能性を再認識し、企業が多様な人材を受け入れることで、新たな価値を生み出す「やさしい雇用」を社会全体で広げていくための重要な機会となるでしょう。ご関心のある方は、ぜひ参加を検討してみてはいかがでしょうか。

