障害者雇用の新たな動向:促進協が実態調査と好事例集を発表
2026年8月28日、一般社団法人日本障害者雇用促進事業者協会(以下、促進協)は、業界独自の定点観測データに基づいた「加盟事業者実態調査」と、障害者雇用支援の成功事例を集めた「障害者雇用支援サービス好事例集」を公表しました。これらの資料は、障害者雇用の現状と未来を考える上で重要な指針となる可能性があります。
促進協の成長と障害者雇用支援の拡大
促進協は2023年10月に6法人で設立されて以来、現在では35法人が加盟する組織へと成長しています。加盟事業者は、障害のある方が働きやすい環境を提供する「サテライトサービス」(例えば、一般企業から離れた場所で専門の支援を受けながら働く「サテライトオフィス」や、農業を通じて就労機会を創出する「サテライト農園」など)を展開しています。今回の公表は、2024年の初回公表以来3回目となる実態調査結果(2026年7月時点)です。

「促進協加盟事業者実態調査」が示す障害者雇用の現状
実態調査からは、サテライトサービスを利用した障害者雇用の具体的な規模が明らかになりました。
主な調査結果(2026年7月時点)
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促進協加盟 障害者雇用促進事業者のサテライトサービスを利用している企業数:1,925社
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促進協加盟 障害者雇用促進事業者(サテライトサービス)が運営している就労拠点数:207拠点
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作業・農園・食品加工・軽作業:121拠点
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オフィス:57拠点
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その他:29拠点
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促進協加盟 障害者雇用促進事業者でサテライト就労している障害者数:11,936人
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身体障害者:1,211人
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知的障害者:5,667人
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精神障害者:5,207人
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その他(手帳未所持者など):9人
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これらのデータは、サテライトサービスを通じた障害者雇用が着実に進展し、多様な障害特性を持つ方々が就労している現状を示しています。特に知的障害者と精神障害者の就労者数が多く、これらの層に対する支援の重要性が伺えます。
詳細なデータベースは以下のリンクから確認できます。
データベースを見る
「障害者雇用支援サービス好事例集」から学ぶ「雇用の質」
今回の「障害者雇用支援サービス好事例集2026_第1巻」は、障害者雇用に取り組む企業や障害のある方々が、障害者雇用促進事業と関わることでどのような価値を得ているのかに焦点を当てています。特に、厚生労働省の「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会(令和6年度~)」でも重要な論点となっている「雇用の質」に着目した構成となっています。
「雇用の質」とは、単に雇用数を増やすだけでなく、障害のある方が働きがいを感じ、能力を発揮できる職場環境、キャリアアップの機会、適切な賃金、福利厚生などが確保されている状態を指します。

収録企業と事例
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株式会社JSH コルディアーレ農園
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株式会社クリエアナブキ ウェル工房
これらの事例は、各会員企業と利用企業、そして障害のある社員へのインタビューを通じて、障害者雇用支援サービス事業の具体的な効果と、雇用の質を高めるための工夫が紹介されています。促進協は今後も継続して調査を行い、事例を追加していく予定とのことです。
好事例集の詳細は以下のリンクから確認できます。
好事例集を見る
日本障害者雇用促進事業者協会(促進協)について
促進協は、障害者雇用促進事業者(サテライト型)のほか、障害者を直接雇用する企業、特例子会社、就労移行支援事業所、障害者就労継続支援A型・B型事業所など、幅広い法人や個人の入会を募集しています。障害者雇用に関わる様々な立場の方が連携し、障害者雇用の促進と質の向上を目指しています。
協会の活動に関心がある方は、以下のウェブサイトをご覧ください。
促進協 公式ウェブサイト
今後の障害者雇用への期待
今回の実態調査と好事例集の公表は、障害者雇用を取り巻く環境がどのように変化しているか、そして「雇用の質」という視点がいかに重要であるかを浮き彫りにしています。これらの情報が、企業が障害者雇用を進める上での具体的なヒントとなり、また障害のある方々がより良い環境で働くための選択肢を広げる一助となることが期待されます。促進協の継続的な情報発信を通じて、障害福祉分野全体の発展に寄与していくことでしょう。

