ふるさと納税「こどもふるさと便」とは?障害福祉に関わる支援の仕組み

ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付することで、税金の控除を受けられ、その地域の特産品を返礼品として受け取れる制度です。この制度を活用し、より直接的に社会課題の解決を目指す取り組みが、ネッスー株式会社が展開する「こどもふるさと便」です。

「こどもふるさと便」は、ふるさと納税を通じて集まった寄付を元に、地域の特産品や体験を「応援品」として、全国のこども食堂やひとり親家庭、そして難病と向き合う子どもたちへ届ける仕組みです。

ここでいう「難病と向き合う子どもたち」とは、長期にわたり特別な医療的ケアや生活支援が必要な子どもたちを指します。彼らとその家族にとって、食の支援は日々の生活を支える上で重要な要素となります。

この取り組みの特徴は、寄付者が返礼品を受け取りながら、応援品の贈り先を地域や団体から選択できる「使いみち共感型」である点です。これにより、「誰に、どんな応援を届けたいか」という寄付者の想いが具体的に支援へとつながります。

ふるさと納税の仕組みを図解したイラスト

2026年度、旭川市産「ななつぼし」約4.8トンが全国へ!具体的な支援活動

2026年5月末より、「こどもふるさと便」の2026年度応援品寄贈が始まりました。第1弾として、北海道旭川市と連携し、旭川市産のブランド米「ななつぼし」約4.8トンが全国各地のこども食堂やひとり親家庭支援団体などへ届けられました。

寄贈が行われた地域は以下の通りです。

  • 北海道旭川市

  • 東京都(千代田区・港区・文京区・目黒区・江戸川区・中野区・杉並区)

  • 山形県

  • 福島県

  • 千葉県

  • 山梨県

  • 富山県

  • 群馬県

  • 大阪府

  • 奈良県

  • 三重県

  • 滋賀県

  • 山口県

  • 徳島県

  • 高知県

  • 熊本県

  • 佐賀県

  • 沖縄県

東京都内での活動事例:食が繋ぐ笑顔

ネッスー株式会社の担当者も、東京都港区と千代田区の団体を訪問し、配布・提供活動に参加しました。

港区:フードパントリーでの配布

2026年6月17日には、東京都港区で「NPO法人みなと子ども食堂」が実施するフードパントリーに参加しました。フードパントリーとは、食料品の無償提供を通じて生活困窮者などを支援する活動です。ここでは、食品セットに応援品のお米が同梱され、約130世帯に手渡しで配布されました。

伝統的な日本建築の前で準備中の様子

無洗米「ななつぼし」の袋

配布のために並べられた白いビニール袋

千代田区:こども食堂での食事提供

2026年6月22日には、千代田区のこども食堂「みりおん家」で、寄贈されたお米を活用したカレーライス約50食が提供されました。参加した子どもたちからは、「お米おいしい!」「ありがとう!」といった喜びの声が聞かれ、食を通じて旭川市の魅力に触れる機会にもなりました。

食事を楽しむ子どもたちと大人たち

イベント会場で笑顔を見せるスタッフ

支援団体からの声:食支援がもたらす安心と笑顔

各地の支援団体からは、応援品を受け取った喜びの声が多数寄せられています。食の支援が、単なる栄養補給にとどまらず、子どもたちの安心感や笑顔、そして地域とのつながりを生み出していることがうかがえます。

  • 「皆さまからのご支援のおかげで、こどもたちにお腹いっぱい食べてもらえることを何よりも嬉しく思っています。おむすびをおいしそうにいただくこどもたちの顔を見ているだけで、こちらも幸せな気持ちになります。」(滋賀県湖南市 SUKUSUKUかふぇ)

  • 「おにぎりを作ると、こどもたちは両手におにぎりを持ちながら嬉しそうに頬張り、何度もおかわりをする姿が見られます。お米はこどもたちにとって特に人気のある食べ物の一つです。」(富山県黒部市 NPO法人教育研究所 ニコニコ夢食堂)

  • 「旭川の皆さまが大切に育てられたお米を、こどもたちはとてもおいしそうに食べていました。食を通じてこどもたちの笑顔を増やすことができたことに、心より感謝申し上げます。皆さまの温かいお気持ちが、こどもたちの健やかな成長や地域のつながりを支えています。」(群馬県伊勢崎市 こども食堂「ひまわりかふぇ」)

  • 「受け取ったこどもたちの笑顔や歓声をお届けできないのが、とても残念なのですが、旭川のおいしいお米は大変喜ばれました。」(佐賀県鳥栖市 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン鳥栖倉庫)

お米の袋を持ってピースサインをする子どもたち

広がる支援の輪と今後の展望:地域連携で目指す「公平な未来」

「こどもふるさと便」は、今後も寄付者の想いと地域の魅力を応援品にのせて全国へ届け、子どもたちの安心できる居場所づくりを支援していく方針です。2026年度は、今回の約4.8トンを皮切りに、旭川市産米約30トンの寄贈を予定しています。また、連携地域の拡大も視野に入れており、より多くの地域や団体とともに支援の輪を広げていくことが期待されます。

旭川市との連携プロジェクト:食支援を通じた地域貢献

本寄贈は、北海道旭川市との連携によって実現しました。旭川市は、ふるさと納税を活用し、旭川産のお米を全国のこども食堂やひとり親世帯へ届けるプロジェクトを独自に実施しています。物価高の影響で食支援の必要性が高まる中、旭川市は地域を代表する農産物であるお米を中心に支援を行うことで、累計寄贈量100トンを目標に掲げています。このプロジェクトは、食支援に貢献するだけでなく、全国の子どもたちに旭川産米の魅力を伝える機会にもなっています。

「こどもふるさと便」旭川市プロジェクトの詳細は、以下の公式サイトで確認できます。

https://kodomo-furusato.com/projects/2025asahikawa

ネッスー株式会社は、「すべてのこどもたちが、公平に、未来へ挑める社会」の実現を目指し、こどもたちに希望と機会を届ける仕組みづくりに取り組んでいます。ふるさと納税を活用した「地域創生事業(こどもふるさと便)」のほか、未利用食品を支援へつなげる「食と子育て支援事業」、廃棄資源を循環活用する「サーキュラーデザインラボ」などの事業を展開し、多角的に社会課題の解決に貢献しています。

障害福祉分野の読者へ:ふるさと納税を通じた社会貢献の選択肢

「こどもふるさと便」は、難病と向き合う子どもたちへの支援も対象としており、障害福祉に関心を持つ方々にとって、ふるさと納税を通じた新たな社会貢献の選択肢となるかもしれません。寄付を通じて、子どもたちの健やかな成長と、安心できる居場所づくりを応援できるこの仕組みは、間接的に障害のある子どもたちとその家族の生活支援にも繋がる可能性を秘めています。

ふるさと納税の制度を活用することで、税制上のメリットを受けながら、社会貢献活動に参加できるのは、寄付者にとっても大きな魅力と言えるでしょう。ぜひこの機会に、「こどもふるさと便」を通じて、子どもたちの未来を応援することを検討してみてはいかがでしょうか。

「こどもふるさと便」の公式サイトはこちらです。

https://kodomo-furusato.com/

また、活動の様子を伝えるYouTube動画も公開されています。

https://www.youtube.com/watch?v=2R3PpCaRPW0

まとめ

ふるさと納税「こどもふるさと便」は、地域の特産品を全国の子どもたちへ届けることで、食の支援と社会貢献を両立させる画期的な取り組みです。特に、難病と向き合う子どもたちへの支援も含まれている点は、障害福祉分野に関心のある方々にとって注目すべきポイントと言えるでしょう。2026年度も精力的に活動を進める「こどもふるさと便」と旭川市の連携プロジェクトは、今後も多くの地域と連携し、子どもたちの「公平な未来」の実現に向けて支援の輪を広げていくことが期待されます。ふるさと納税を通じて、あなたもこの温かい支援の輪に参加してみてはいかがでしょうか。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77