岡山県岡山市東区に開設された重度障害者向けグループホーム「ユースタイルホーム岡山東」の特徴、月額利用料、入居条件、ショートステイ併設の仕組みを徹底解説します。区分4以上の重度障害・重症心身障害児にも対応する「日中サービス支援型」の強みや、重度訪問介護との併用メリットまで紹介します。


この記事で分かること

  • 日中サービス支援型グループホームの基本構造と他の種別との違い
  • 岡山県初進出「ユースタイルホーム岡山東」の設備・受け入れ対象・特徴
  • 家賃・食費・光熱費など月額利用料の具体的な内訳
  • 「親なき後」を見据えたショートステイから本入居への利用ステップ
  • 重度訪問介護との併用や強度行動障害への専門対応体制

在宅介護の限界と「親なき後」への備え

重度の障害や難病を抱えるご家族を在宅で介護されている方にとって、「介護者の高齢化による限界」や「将来の親なき後の生活場所」は極めて深刻な課題です。

一般的な障害者グループホームでは夜間のみの支援が中心となることが多く、日中も含めた手厚い介護や医療的ケアが必要な重度障害者(障害支援区分4以上)の受け入れ先は不足傾向にあります。

2026年10月1日、重度障害・難病ケアの大手事業者であるユースタイルラボラトリー株式会社により、岡山県初となる日中サービス支援型グループホーム「ユースタイルホーム岡山東」が開設されました。本記事では、施設の設備や費用、利用条件、具体的な相談・見学の流れについて客観的な視点から詳しく解説します。


障害者グループホームの3類型と「日中サービス支援型」の基礎知識

障害福祉の専門用語をやさしく解説

【専門用語の解説】

  • 障害者グループホーム(共同生活援助): 障害のある方が地域のアパートや一軒家、専用施設などで共同生活を送りながら、食事・入浴・排泄などの支援を受けるサービスです。
  • 障害支援区分: 障害の程度や必要とされる標準的な介護の手間を表す区分で、区分1〜区分6まであります(数字が大きいほど重度)。

3つのグループホーム類型の違い

国の制度上、障害者グループホームは以下の3つに分類されています。

  1. 介護サービス包括型: 主に夜間や休日の生活支援を行う施設で、利用者は日中に生活介護や就労系事業所等へ通所することが前提となります。
  2. 外部サービス利用型: 委託契約を結んだ外部の事業者が介護サービスを提供する形態です。
  3. 日中サービス支援型: 日中もホーム内で過ごすことができる24時間365日の常時支援体制を備えた施設です。重度障害者の地域生活支援や高齢化に伴い、2018年に創設されました。

全国のグループホームの中で日中サービス支援型はまだ全体の1割以下にとどまっており、社会的な受け入れ枠の拡充が急務となっています。


岡山県初進出「ユースタイルホーム岡山東」の施設概要と支援体制

【ユースタイルホーム岡山東の主な機能】
┌───────────────────────────────────────────────┐
│  ・24時間365日 常時生活支援体制                │
│  ・新築/エレベーター・機械浴槽完備/全室個室  │
│  ・重度障害の成人から重症心身障害児まで対応    │
│  ・定員20名(手厚いサポート体制)              │
│  ・ショートステイ(短期入所)併設              │
└───────────────────────────────────────────────┘

施設基本情報

  • 名称: ユースタイルホーム岡山東 共同生活援助
  • 所在地: 〒704-8114 岡山県岡山市東区西大寺東2丁目5-10
  • 開設日: 2026年10月1日
  • 運営会社: ユースタイルラボラトリー株式会社
  • 定員規模: 男女計20名
  • 居室環境: 新築、全居室6帖(収納付き)、バリアフリートイレ、エレベーター、機械浴槽完備

対象者と利用要件

  • 障害種別: 身体障害、発達障害、知的障害、精神障害、難病を抱える方
  • 対象手帳: 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳のいずれかを取得している方
  • 障害支援区分: 原則として障害支援区分1~6の認定が必要(施設としては支援区分4以上の中度〜重度の方、または障害のある65歳以上の高齢者に重点的にサービスを提供)
  • 年齢幅: 重度障害のある成人から重症心身障害児まで幅広く対応

ユースタイルホーム岡山東の3つの独自強み

① 医療的ケアと強度行動障害に対応できる専門人材の配置

重度訪問介護事業を全国最大規模で展開するユースタイルラボラトリーでは、自社研修機関「ユースタイルカレッジ」を運営しています。 「ユースタイルホーム岡山東」の全スタッフは「強度行動障害支援者養成研修」を修了しており、喀痰吸引等の医療的ケアスキルを保有するスタッフが在籍しています。

【専門用語の解説】

  • 強度行動障害: 激しい自傷行為や他害行為、物壊など、周囲の適切な支援がないと自身の安全や生活環境が損なわれてしまう状態を指します。
  • 喀痰吸引等の医療的ケア: 自力で痰を出せない方の吸引や、経管栄養などを行う行為です。一定の研修を修了した介護職員にも認められています。

② グループホームと「重度訪問介護」の併用体制

マンツーマンの見守りや手厚い介助が必要な利用者の場合、ホームの施設支援に加えて「ユースタイルケア 岡山 重度訪問介護」などの重度訪問介護サービスをホーム内で併用する運用実績が存在します。施設スタッフ、重度訪問介護スタッフ、地域の医療福祉機関が連携することで、安定した共同生活を支えています。

③ 食事管理と健康管理の徹底

  • 食事支援: 管理栄養士が監修した献立を手作りで朝・昼・夕に提供し、利用者の状態に合わせて刻み食やミキサー食の個別対応も行われます。
  • 健康管理: 看護師連携やかかりつけ医連携、日常的なバイタルチェック、服薬管理支援、夜間対応体制が整えられています。

月額利用料・費用シミュレーション

ユースタイルホーム岡山東の利用にかかる費用は、明確な月額固定費および日額食費によって構成されています。

費用内訳(自己負担の目安)

  • 家賃: 40,900円 / 月
  • 食費: 1,300円 / 日(朝・昼・夕の3食分)
  • 水道光熱費: 17,000円 / 月
  • 日用品費: 3,000円 / 月
  • 障害福祉サービス等利用料: 障害者総合支援法に基づき、所得や支援区分に応じた利用者負担上限月額が設定されます。

※家賃助成制度(特定障害者特別給付費等)の受給要件を満たす場合、自治体から家賃補助(月額最大1万円等)が支給されることがあります。詳細な自己負担額は入居相談時に確認が推奨されます。


他の施設類型・一般ホームとの比較表

項目一般的なグループホーム(包括型)入所施設(障害者支援施設)ユースタイルホーム岡山東(日中サービス支援型)
主な対象者軽度〜中度の障害者(区分1〜3中心)重度の障害者(区分4以上)中度〜重度の障害者・児(区分4以上中心)
日中の過ごし方作業所やデイサービスへ通所施設内で生活支援・日中活動ホーム内で24時間365日過ごせる
受け入れ定員4〜10名程度の小規模数十名〜100名規模の大規模20名規模(手厚い体制)
入居期間原則制限なし地域移行推進により長期入所が制限傾向入居期間の制限なし(高齢化対応)
ショートステイ施設によって未対応空床型中心併設(体験入居からの移行に対応)
医療的ケア・行動障害対応困難な事業所が多い施設体制による全スタッフ研修修了・喀痰吸引対応

「親なき後」を見据えた相談から入居までの4ステップ

【利用開始までの流れ】
[STEP 1] 問い合わせ・資料請求
      ↓
[STEP 2] 現地見学会・個別相談(岡山市東区西大寺)
      ↓
[STEP 3] ショートステイ(短期入所)での体験利用
      ↓
[STEP 4] 共同生活援助の本契約・入居開始

ステップ詳細

  1. 問い合わせ・情報収集: サービスサイトや相談窓口から現在の支援区分や希望する生活スタイルを伝えます。
  2. 施設見学会・相談: 居室や機械浴槽、エレベーターなどのバリアフリー設備を実際に確認します。
  3. ショートステイ(短期入所)の活用: 社会資源の限られる西大寺・東区エリアにおいて、いきなり本入居するのではなく、まずは短期入所で本人の適応度を確認するステップアップ支援が推奨されています。
  4. 本入居手続き: 担当の相談支援専門員とサービス等利用計画を作成・調整し、入居契約を結びます。

よくある質問(Q&A)

Q1. 重症心身障害児でも利用できますか?

A. 利用可能です。ユースタイルホーム岡山東では、重度障害のある成人に加えて重症心身障害児の受け入れやショートステイの相談を随時受け付けています。

Q2. 途中で障害が重度化したり、65歳以上の高齢になった場合は退去が必要ですか?

A. 原則として退去の必要はありません。利用者の重度化や高齢化にも継続して対応可能な支援体制を整えており、入居期間に制限は設けられていません。介護保険や医療保険との併用も可能です。

Q3. 岡山市以外の地域に住んでいても入居相談は可能ですか?

A. 可能です。受給者証の発行元自治体との調整が必要ですが、中国地方各エリアや岡山県内全域から幅広く相談が寄せられています。なお、岡山県内では2027年6月までにさらに2施設の新規開設が予定されています。


まとめ:地域生活を継続するための選択肢として

重度障害者の地域移行が推進されるなか、24時間365日の支援と医療的ケア・強度行動障害に対応できる「日中サービス支援型グループホーム」は、ご本人とご家族の暮らしを支える重要な社会資源です。

岡山市東区西大寺に開設された「ユースタイルホーム岡山東」では、随時見学や入居・ショートステイの相談を受け付けています。将来の安心に向けた第一歩として、まずは公式サービスサイトの確認や施設への問い合わせから始めてみてはいかがでしょうか。


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Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77