ヘラルボニーは、2026年9月30日(水)から10月6日(火)までの7日間、博多阪急1階 メディアステージにて初のポップアップストアを開催します。会場では、2026秋冬の新作コレクションや定番のアートアイテムが販売されるほか、地元・福岡の作家による出張アトリエ(ライブ制作)イベントも実施される予定です。

この記事で分かること

  • 株式会社ヘラルボニーが博多阪急で初開催するポップアップストアの概要と注目アイテム
  • 障害福祉分野で注目を集める**「アートIPライセンス」の仕組みと社会的な意義**
  • 福岡の福祉事業所(アトリエブラヴォ)所属作家による「出張アトリエ」ライブ制作の魅力
  • 障がいのあるアーティストたちが放つ「異彩」やアートを通じた持続可能な還元モデル
  • 障害福祉とアートに関する読者の疑問に答えるQ&A

障害福祉×アートで注目を集める「ヘラルボニー(HERALBONY)」とは?

「異彩を、放て。」に込められたミッションと障害福祉の新たな価値

株式会社ヘラルボニーは、「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、障害のイメージ変容と福祉を起点とした新たな文化の創出を目指すクリエイティブカンパニーです。

従来の障害福祉における支援の枠組みにとどまらず、障がいのある表現者が描く魅力的なアート作品を社会に発信することで、新たな社会的・経済的価値を生み出しています。

専門用語解説:持続可能な「アートIPライセンス」の仕組み

記事を読み進めるうえで押さえておきたいのが、ヘラルボニーの根幹を支える**「IPライセンス」**というビジネスモデルです。

  • IP(Intellectual Property)ライセンスとは?
    知的財産権(著作権など)の利用許可のことです。ヘラルボニーでは、障がいのある作家が描いた2,000点以上のアート作品をIPライセンスとして管理しています。
  • 社会的な還元と持続可能性
    企業やブランドがヘラルボニーのアート柄を採用して商品を製造・販売する際、ライセンス利用料が発生します。ヘラルボニーは作家に対して正当なロイヤリティ(対価)を支払う仕組みを構築しており、福祉と経済活動が両立する持続可能なモデルを実現しています。

博多阪急で開催!ヘラルボニー初のポップアップストア開催概要

開催日時・アクセス・会場情報

今回のポップアップストアは、福岡のカルチャースポットである博多阪急にて開催されます。

項目詳細情報
イベント名HERALBONY ポップアップストア
開催期間2026年9月30日(水)〜10月6日(火)(7日間)
営業時間10:00〜20:00(※最終日は17:00まで)
開催場所博多阪急 1階 メディアステージ
所在地福岡県福岡市博多区博多駅中央街1番1号

今回の催事は、2026年10月2日(金)から4日(日)に開催されるアジア最大級のアートフェア「ART FAIR ASIA FUKUOKA」の時期に合わせて開催されることも発表されています。

注目アイテム:2026秋冬新作と地元・福岡のアート作品

会場には、2026年9月19日(土)発売の2026秋冬新作コレクションアイテムに加え、シルクスカーフやサテンボウタイブラウス、スカート、リバーシブルトートバッグなどの定番商品がラインナップされます。

  • 福岡のアトリエブラヴォ在籍作家のアート起用アイテム
    地元・福岡の障害福祉事業所アート部門所属の作家による作品をあしらったファッションアイテムが登場します。
  • 福井将宏氏のアートを起用したCAP
    博多阪急開業15周年のビジュアルや館内装飾(3階フロア仮囲いウォールアート等)を手掛けたヘラルボニー契約作家・福井将宏氏(アートスペースからふる/鳥取県)のアートを配した刺繍CAPが、大人サイズ(6,600円・税込)とキッズサイズ(4,950円・税込)で展開されます。

作家と出会える特別イベント「出張アトリエ」の魅力と登場作家

作家の制作現場を体感できる「出張アトリエ」とは?

ポップアップ期間中の10月3日(土)・4日(日)には、**「出張アトリエ」**イベントが開催されます。

  • 日時:2026年10月3日(土)・10月4日(日)各日14:00〜15:00
  • 場所:博多阪急 1階 メディアステージ
  • 参加費・予約:予約不要・参加無料

このイベントでは、福岡市を拠点に活動する社会福祉法人JOY倶楽部 アート部門「アトリエブラヴォ」の在籍作家が会場を訪れ、その場で作品を制作(ライブペインティング)します。普段アトリエで行われている創作過程や、筆づかい、色彩表現を間近で観察できる貴重な機会となっています。

登壇作家のプロフィールと個性溢れる表現スタイル

10月3日(土)登壇作家

  1. 小林 泰寛(こばやし やすひろ)氏
    • 表現の特徴:「巨匠」の異名を持ち、風景や人々を見たままに几帳面に描きます。鉛筆による下描き、アクリル絵の具での着彩、色鉛筆による丁寧な縁取りという工程を経て、青磁の壷をやさしいピンク色で表現するなど独自の色彩感覚と構図が特徴です。
  2. 矢野 琴乃(やの ことの)氏
    • 表現の特徴:イラストの模写をきっかけに制作を開始。まっすぐな線を目指して消しゴムで何度も修正しながら下書きを作り、色鉛筆やマーカー、アクリル絵の具で塗り進めます。野球好きで日本人メジャーリーガーやスポーツ選手をモチーフとした人間シリーズ等を制作しています。

10月4日(日)登壇作家

  1. 樋渡 幸大(ひわたし こうだい)氏
    • 表現の特徴:1982年生まれ。整然と並べられた道具を使い、写真を見ながら洋服の皺や髪の乱れまで絵の具でじっくり描写します。相撲界の勇士や人物を得意とし、2012年には横綱を描いた絵が博多港の路面マーキングやコンテナ壁面として採用された実績があります。
  2. 新田 恵理(にった えり)氏
    • 表現の特徴:1991年生まれ。ノートに文字や絵を描くことから始まり、小さな生き物をデフォルメした「新田フォルム」で描きます。色鉛筆や水彩絵の具で彩られた生き物たちが物語を紡ぎ出すような独特の世界観を持ち、初仕事では小型鳥類「コアジサシ」の絵が名刺の挿絵に採用されました。

障害福祉とアートに関するQ&A

障害福祉やヘラルボニーの取り組みに関心を持つ読者から寄せられやすい疑問について、Q&A形式で解説します。

Q1:ヘラルボニーの取り組みは、従来の障害福祉支援と何が違うのですか?

A1:従来の障害福祉における作業所支援では、授産製品の販売などが中心となるケースが見られました。一方、ヘラルボニーはアート作品を「価値ある知的財産(IP)」として位置づけ、ファッションやインテリア、企業のブランディング等へ展開しています。作家に対して正当なロイヤリティを支払うビジネスモデルを確立している点が大きな特徴です。

Q2:今回の出張アトリエイベントでは作家さんと話すことができますか?

A2:はい、出張アトリエでは作品の制作風景を見学できるだけでなく、作家とのコミュニケーションを楽しむことも歓迎されています。音楽や相撲の話、得意なことなど個性に触れながら交流することができます。

Q3:ポップアップストアで販売されるアイテムはどのようなものがありますか?

A3:サテンボウタイブラウス(29,700円・税込)やサテン スカート(33,000円・税込)、シルクスカーフ(24,200円・税込)、リバーシブルトートバッグ(Sサイズ 10,450円〜・税込)、刺繍CAP(大人 6,600円・キッズ 4,950円・税込)などがラインナップされています。


まとめ:障害福祉の未来を広げるアートの力

博多阪急で開催されるヘラルボニーのポップアップストアは、質の高いアートファッションアイテムに触れられるだけでなく、障がいのある作家たちの個性を間近で体感できる貴重な機会です。

障がいを「欠損」ではなく「異彩」として捉え、アートを通じて持続可能な経済活動につなげるヘラルボニーの挑戦は、これからの障害福祉のあり方や社会の多様性推進に大きな示唆を与えています。

福岡近郊にお住まいの方や障害福祉・アートの連携に関心のある方は、ぜひ博多阪急1階の特設会場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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