「いろんなきもちだいじょうぶ。」NPOぷるすあるは絵画展の目的と背景

本絵画展は、メンタルヘルスに関する絵本制作を行うNPO法人ぷるすあるはと、さいたま市高次脳機能障害者支援センターが協力し、今年で6年目を迎えるイベントです。2026年4月には高次脳機能障害者支援法が施行され、この障害に対する社会全体の理解と支援の拡大がますます重要視されています。昨年2025年8月に開催された際には、約3,000人もの来場者が訪れ、その関心の高さがうかがえます。

イベントのテーマである「いろんなきもちだいじょうぶ。」は、多様な感情を肯定的に受け入れるメッセージが込められており、来場者が安心して作品や情報に触れられるような空間が提供されます。

アーティスト細尾ちあき氏が描く「こころ」の世界

会場では、NPO法人ぷるすあるはの制作担当であり、精神科の看護師、そしてアーティストでもある細尾ちあき氏の絵画や立体作品が展示されます。アクリル絵の具で描かれた子どもたちの表情豊かなキャンバス画から、ダンボールで制作された立体作品「きもちの妖精さん」まで、大小様々な作品に出会うことができます。特に「きもちの妖精さん」は、パネル一面を覆ったり、ダンボールタワーになったりと、多様な形で会場に登場し、訪れる人々を楽しませます。

カラフルな傘をさす人物の絵画

段ボールコラージュアート

黒いウサギのような動物の顔の絵画

また、「家族のこころの病気を子どもに伝える絵本」シリーズ(ゆまに書房)をはじめとする絵本の原画やレプリカ作品も展示され、NPOぷるすあるはの活動の一端に触れることができます。

展示されている絵画作品群

ダンボール製のアート作品群

ぷるすあるはの絵本展示

高次脳機能障害を知る・体験するコーナー

本絵画展では、「高次脳機能障害って?」と題されたコーナーが設けられています。交通事故や脳血管疾患などにより脳が損傷を受けた後に起こる、記憶、注意、思考、行動などの障害を指す高次脳機能障害は、「見えにくく、分かりにくい障害」と言われています。このコーナーでは、イラストを添えたパネル展示を通じて、障害について身近に感じながら理解を深めることができます。

高次脳機能障害に関する説明パネル

さらに、参加賞がもらえるクイズや、脳のリハビリ体験といった参加型企画も用意されており、子どもから大人まで、楽しみながら高次脳機能障害について学ぶことが可能です。

メンタルヘルスと子ども支援の情報が満載

会場内には、精神障がいなどを抱える親とその子ども、支援者を応援するNPOぷるすあるはのサイト「子ども情報ステーション」を紹介するパネルが設置されます。この情報提供コーナーでは、様々な相談窓口に関する情報も提供され、自由に持ち帰れるチラシも用意されています。

ダンボール製の知育玩具

また、メンタルヘルスに関する絵本や本、子ども支援に関する本などを自由に読むことができる本棚と販売コーナーも設置されます。絵本やコミュニケーションカード、絵画・立体作品の購入も可能です。

こころとからだコンディションカードの展示

会期中イベントでさらに深く楽しむ

チアキのギャラリートーク&朗読会

作者である細尾ちあき氏と一緒に作品を見ながらトークを楽しめるギャラリートークと朗読会が2回開催されます。子どもの表情に込められた想いや制作の背景を本人の言葉で聞ける貴重な機会です。絵本の朗読も行われます。参加は無料で、事前申込優先となります。

週末限定!無料の「工作室」

週末には、ぬりえ、ダンボール工作(8月22日、23日のみ)、ペーパークラフト、豆本作りなどが体験できる工作室がオープンします。材料と文房具は会場に用意されているため、手ぶらで気軽に参加できます。

  • 開催日: 週末のみ(8月22日~23日、8月29日~30日)

ダンボールの立体作品

アクセスとユニバーサルデザインへの配慮

本絵画展は、さいたま市立大宮図書館の展示スペース(大宮区役所1階)で開催されます。来場者が安心して参加できるよう、ユニバーサルガイドが事前に公開されています。このガイドには、詳しいアクセス方法、建物の設備、展示会場の見取り図、感覚刺激に関する情報などが明示されており、事前の見通しをもって来場することが可能です。

大宮区役所・大宮図書館の建物案内図

施設内のバリアフリー・設備案内

イベント基本情報

  • 会期: 2026年8月20日(木)~8月30日(日) 10:00-19:00(最終日8月30日は18:00まで)

  • 会場: さいたま市立大宮図書館 展示スペース(大宮区役所1階)

    • さいたま市大宮区吉敷町1-124-1
  • 入場料: 無料(予約・登録不要)

  • 主催: さいたま市高次脳機能障害者支援センター、NPO法人ぷるすあるは

  • 公式ページ: https://kidsinfost.net/2026/05/07/omiya_2026/

NPO法人ぷるすあるはのウェブサイトと情報サイト「子ども情報ステーション」も合わせてご確認ください。

この無料絵画展は、高次脳機能障害やメンタルヘルスに関する理解を深めるとともに、アートや体験を通じて多様な感情を肯定的に受け止めるきっかけとなるでしょう。ぜひこの機会に、ご家族やご友人と一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
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