聴覚障害理解を深める教材が快挙!文部科学大臣賞を受賞

一般社団法人 手話エンターテイメント発信団oioiが制作した聴覚障害理解教材「難聴者の困りごとなんなん?」が、この度、公益財団法人学習情報研究センターが主催する令和8年度学習デジタル教材コンクールにおいて、最高賞である文部科学大臣賞を受賞しました。

この教材は、2025年9月23日の「手話言語の国際デー」に合わせて無償公開されたものです。「手話言語の国際デー」は、国連が手話言語の重要性を認識し、その普及と権利の保障を促進するために定めた国際デーです。教材の制作にあたっては、2024年に実施されたクラウドファンディングで539人から3,799,000円の支援が集まり、多くの人々の協力によって生み出されました。

難聴者の困りごとなんなん?教材タイトル

「知る」から「考える」へ:難聴者の困りごとを体験する画期的なアプローチ

「難聴者の困りごとなんなん?」は、単に聴覚障害に関する知識を伝えるだけでなく、「知る」から「考える」へとステップアップさせることを目的としています。学校生活や日常生活の様々な場面が映像化されており、参加者自身が「難聴者はどんなことに困っているのだろう?」と主体的に考える構成が特徴です。

これにより、困りごとに気づき、相手の立場を想像し、自分にできる配慮を考える力を養うことが期待されます。2025年9月の公開以来、この教材は全国120か所以上の教育機関や団体で活用されており、学校での授業、教職員研修、企業研修など幅広い場面で利用されています。

利用した方々からは、「マニュアルがあるので聴覚障害に詳しくなくても安心して授業ができる」「難聴児のいるクラスで使用したところ、本人含め児童の食いつきが良かった」「大人向けの研修でも理解が深まり、難聴者について初めて知ったという声が多かった」といった肯定的な声が寄せられています。

教材の一部_難聴者がこの場面で何に困っているかを考える

より詳しい教材情報は、以下のリンクから確認できます。
教材情報

聴覚障害理解をさらに広めるための今後の展開とイベント情報

一般社団法人 手話エンターテイメント発信団oioiは、今後、全国の学校への教材導入を推進し、子どもたちが聴覚障害について学ぶ機会の拡大を目指しています。

具体的な活動として、以下の授業体験会や事例共有会が予定されています。

  • 2026年6月27日(土):千葉県淑徳大学にて授業体験会を実施

  • 2026年7月18日(土):奈良教育大学にて授業体験会を実施

  • 2026年8月20日(木):大阪教育大学+オンラインにて、事例共有会を実施(実際に授業で活用した先生方が登壇予定)

これらのイベントは、教材の活用方法を学ぶ貴重な機会となるでしょう。

教材制作を支える協力体制と団体概要

「難聴者の困りごとなんなん?」は、以下の団体や企業の協力のもと制作されました。

一般社団法人 手話エンターテイメント発信団oioiは、2016年に設立され、聴者と聴覚障害者の間にある心のバリアを壊すために、エンターテイメントの力を使って手話および聴覚障害理解の普及活動を行っています。
一般社団法人 手話エンターテイメント発信団oioi

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77