読み書きの困難を抱える子どもたちの才能を応援「第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026」

「文字」の読み書きに困難を抱える子どもたち、通称「ディスレクシア」の子どもたちのクリエイティブな才能を応援する「第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026」が、認定NPO法人エッジによって開催されます。2026年7月1日(水)からエントリーが開始され、今年のテーマである「ディスレクシアな夢~Dream of Dyslexia~」に沿った、独創的なアート作品が広く募集されます。

このコンペティションは、絵画、デジタルアート、彫刻、映像など、表現方法を問わず、子どもたちが自由に創造性を発揮できる場を提供します。読み書きの困難があるからこそ開花する、豊かな五感や想像力、表現力を存分に発揮できる貴重な機会となるでしょう。

第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026の告知

▶ 第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026 公式ページ: https://art-compe4.hp.peraichi.com/npoedge

ディスレクシアとは?「見えない困難」と「見えざる才能」を理解する

読み書きに困難を抱える「ディスレクシア」の特性

ディスレクシアとは、知的発達に問題がないにもかかわらず、文字の読み書きがスムーズに、かつ正確に行えない困難を抱える「学習障害」の一種です。一般的に「40人学級に2〜3人(約8%)」の割合で存在すると報告されており、決して珍しいことではありません。しかし、その困難は周囲からは気づかれにくく、「努力不足」や「怠けている」と誤解されてしまうことも少なくありません。

文字の困難の裏にある「見えざる才能」

文字の認識に困難がある一方で、ディスレクシアの子どもたちの中には、優れた視覚的な空間認知能力や、豊かな五感、そして並外れた想像力や表現力を持つケースが多く見られます。彼らは文字を通して情報を処理することに苦労するかもしれませんが、絵や立体、動きといった非言語的な方法で世界を捉え、表現することに長けていることがあります。

このアートコンペティションは、そうした彼らが「自分らしく輝ける場」を創出し、作品を通して自己肯定感を高めるきっかけとなることを目指して開催されています。昨年開催された第3回では、イギリスのベストセラー画家で自身もディスレクシアであるマッケンジー・ソープ氏が来日し、参加者一人ひとりの作品を直接称賛し、大きな感動を呼びました。

アートイベントで手を挙げる参加者たち

表彰式で賞状を受け取る子ども

第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026の開催概要

今年のテーマは「ディスレクシアな夢」

第4回となる今年の募集テーマは、「ディスレクシアな夢」~Dream of Dyslexia~です。このテーマのもと、子どもたちは枠にとらわれない自由な発想と手法で作品を制作し、応募することができます。

作品内容は、絵画、デジタルアート、彫刻、映像(1分以内)など、あらゆる表現が可能です。未発表の新作で、一人1点のみ応募できます。

応募対象と募集期間

本コンペティションの応募対象者は、ディスレクシア当事者(読み書きに困難がある子どもで、診断の有無は問いません)です。

  • 日本の学校: 小学校3年生~高校3年生、および未成年者

  • インターナショナルスクール・海外の学校: 8歳~18歳

国籍や居住地は不問ですが、賞金を日本国内で受け取れる方が対象となります。

スケジュール

  • エントリー期間: 2026年7月1日(水)~ 8月31日(月)

    • 迷っている場合でも、先にエントリーの意思を示すことが可能です。
  • 作品提出期間: 2026年7月1日(水)~ 9月7日(月)

  • 入賞作品発表: 2026年9月19日(土)午後(予定)

審査員はディスレクシア当事者が担当

本コンペティションの審査員には、デジタル庁のコミュニケーションデザイナー・下村ゆうひ氏、人気YouTuber・寿チャンネルDIY カルビ氏、芸術系大学生・齊藤佑有氏など、社会で活躍するディスレクシア当事者たちが迎えられます。彼らが子どもたちの感性に寄り添い、それぞれの作品の持つユニークな価値を評価します。

各賞と賞金

  • 最優秀賞: 1点 20,000円

  • 優秀賞: 2点 10,000円

  • 佳作: 4点 5,000円

応募方法

公式ホームページから保護者の「同意書」をダウンロード・署名し、作品データ(写真や動画URL)とともに専用フォームから応募してください。

▶ 第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026 詳細募集要項: https://art-compe4.hp.peraichi.com/npoedge

認定NPO法人エッジの活動について

本コンペティションを主催する認定NPO法人エッジは、2001年に設立されたディスレクシア当事者団体です。知的な発達に遅れはないものの、読み書きに困難を抱える学習障害であるディスレクシアの正しい認識の普及と支援を目的として活動しています。

会長の藤堂栄子氏は、文部科学省や厚生労働省の政府委員を歴任し、「発達障害者支援法」「教科書バリアフリー法」「読書バリアフリー法」などの立法プロセスにも深く携わってきました。当事者がいきいきと暮らせる社会を目指し、啓発活動や支援者養成、ネットワーク作りを積極的に行っています。

認定NPO法人エッジ公式サイト: https://www.npo-edge.jp/

まとめ:ディスレクシアの子どもたちの多様な才能が社会を豊かにする

「第4回ディスレクシア・アートコンペティション2026」は、読み書きに困難を抱える子どもたちが、その内なる創造性を解き放ち、自己表現の喜びを見出すための素晴らしい機会です。文字だけではない、五感で世界を捉え、表現する彼らの才能は、きっと多様な視点と感動を社会にもたらすことでしょう。

もし、身近に読み書きに困難があるお子さんがいる、またはこの活動に関心がある方は、ぜひコンペティションへの参加や、認定NPO法人エッジの活動を応援してみてはいかがでしょうか。子どもたちの「ディスレクシアな夢」が、作品として形になることを期待しています。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77