はじめに:社会を変える女性リーダーたちの挑戦

社会が抱える複雑な課題に対し、具体的な解決策を提案し、行動を起こす女性リーダーたちの活躍が注目されています。フィッシュファミリー財団(JWLI)は、2026年9月17日(木)にVenture Café Tokyoにて、「社会を変える。3人の女性リーダーによるピッチ ― JWLI Bootcamp 2026 Fukui Demo Day」を開催します。このイベントでは、北陸初の「JWLI Bootcamp 2026 Fukui」を修了した12名の中から選出された3名の女性リーダーが、それぞれの社会課題解決への取り組みとビジョンを発表します。

登壇するのは、聴覚障害者の社会参加支援、医療的ケア児と家族の旅行・外出支援、そして若年層への性暴力予防教育に挑む3名です。さらに、NPO、特別支援教育、パークプロデュースという異なる分野の専門家3名がコメンテーターとして参加し、多角的な視点から彼女たちの挑戦を応援します。社会課題の解決や障害福祉、NPO活動、地域づくり、教育、女性リーダーシップに関心のある方にとって、新たな知見と刺激を得る機会となるでしょう。

JWLI Bootcamp 2026 Fukui Demo Day

社会課題解決に挑む3名の女性リーダー

「JWLI Bootcamp 2026 Fukui Demo Day」でピッチを行うのは、以下の3名の女性リーダーです。それぞれの専門分野で具体的な行動を起こし、社会変革を目指しています。

聴覚障害者の社会参加を支援する加藤ゆかり氏

NPO法人なせばなる代表理事の加藤ゆかり氏は、IT技術、特に音声認識アプリを活用し、聴覚障害者の社会参加支援と居場所づくりに取り組んでいます。2歳の頃から耳が聞こえないという自身の経験から、コロナ禍での孤立感を機に「きこえないシニアが今を生きる なせばなる」を設立。リアルタイムで音声を文字化するアプリに出会い、家族との会話や職場での会議がスムーズになる経験から、その普及に尽力しています。自治体の支援を得て継続的に開催しているアプリ講習会には、2年間でのべ350名が参加。ヨガレッスンや美術館ガイドの文字化など、新たな活用方法も試験的に導入し、聞こえない人々の社会参加の土台を築いています。

加藤氏の活動については、NPO法人なせばなる Instagramでも情報が発信されています。

医療的ケア児と家族の外出・旅行を応援する須田麻佑子氏

一般社団法人Try Angle代表理事の須田麻佑子氏は、医療的ケア児とその家族が旅行や外出を諦めずに楽しめる社会を目指し、活動しています。「医療的ケア児」とは、人工呼吸器や胃ろうなど、日常生活において医療的なケアが必要な子どものことを指します。須田氏は2018年に医療的ケア児の旅行に関する課題を知り、「旅行ガイドライン」作成プロジェクトを開始。2019年に一般社団法人Try Angleを設立しました。現在は石川県を拠点に、宿泊事業者や支援者向けの研修、ポータルサイト『ててとて旅行舎』での情報発信、保護者ライターの養成、家族からの旅行相談、外出イベントの企画運営など、多角的にアプローチしています。

須田氏の活動の詳細は、一般社団法人Try Angleで確認できます。

若年層への性暴力予防教育に取り組む鈴木彩衣音氏

NPO法人SISTERS代表理事の鈴木彩衣音氏は、誰もが尊厳を守られる社会を目指し、若年層への性暴力予防のための包括的性教育とハラスメント対策支援に尽力しています。「包括的性教育」とは、性に関する知識だけでなく、人権、同意、多様性、コミュニケーション能力など、多角的な視点から性を学ぶ教育のことです。学生時代にFemtech領域で起業を経験し、株式会社ボーダレス・ジャパンを経て、2023年に株式会社SISTERSを設立。民間企業へのハラスメント対策支援を行う傍ら、翌年にはNPO法人SISTERSを設立し、全国の小中高校での包括的性教育に取り組んでいます。

鈴木氏の活動に関する情報は、NPO法人SISTERSでご覧いただけます。

多角的な視点で挑戦を応援する3名の専門家コメンテーター

3名の女性リーダーのピッチに対し、異なる分野で活躍する専門家がコメンテーターとして参加し、それぞれの知見と経験からアドバイスを送ります。

NPO支援の第一人者:山田泰久氏

(公財)日本非営利組織評価センター業務執行理事の山田泰久氏は、長年にわたりNPOの支援活動に取り組んできました。「NPO(Non-Profit Organization)」とは、特定の目的のために活動し、営利を目的としない団体のことです。山田氏は公益コミュニティサイト「CANPAN」の担当として、NPOの情報発信、助成金活用、IT活用、寄付といったテーマで支援を行い、非営利組織の組織評価・認証制度の普及にも尽力しています。NPOの運営や社会的インパクトに関心のある方にとって、貴重な視点を提供することでしょう。

特別支援教育とユニバーサルツーリズムの専門家:松本和久氏

岐阜聖徳学園大学教育学部教授の松本和久氏は、障害のある子どもの教育を長年研究し、現場での経験も豊富です。「どうしてもできないことだけ手伝ってください。」という言葉をきっかけに特別支援教育の道を志し、中学校や特別支援学校で17年間勤務した後、大学教員へ転身しました。主な研究テーマは「ユニバーサルツーリズム」、通常の学級における障害理解教育、障害のある人のキャリア発達支援です。「ユニバーサルツーリズム」とは、高齢者や障害者など、誰もが旅行を楽しめるよう、移動や宿泊、情報提供などに配慮した旅行のあり方を指します。彼の視点から、医療的ケア児の旅行支援に対する具体的なアドバイスが期待されます。

グローバル教育と地域づくりを繋ぐ:竹村真紀子氏

パークプロデューサーの竹村真紀子氏は、政府機関や企業でのグローバル人材育成に携わった経験を持ち、IWCJ財団「Little Ambassadors program」の立ち上げを通じて小学生へのグローバル教育を実践してきました。また、「SMALL WORLDS」のオープンや沖縄・熊本でのテーマパーク立ち上げにも参画するなど、地域活性化にも貢献しています。彼女の持つグローバルな視点と地域づくりの経験は、社会を変えようとする女性リーダーたちに新たな発想や展開のヒントを与えるかもしれません。

イベント開催概要と参加方法

社会課題解決に関心のある方は、ぜひ本イベントにご参加ください。会場参加、オンライン参加ともに無料で、どなたでもお申し込みいただけます。

  • イベント名:社会を変える。3人の女性リーダーによるピッチ ― JWLI Bootcamp 2026 Fukui Demo Day

  • 日時:2026年9月17日(木)18:00〜19:00

  • 会場:ハイブリッド開催

    • 現地会場:Venture Café Tokyo(CIC Tokyo 15F/東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15F)

    • オンライン:オンライン配信

  • 参加費:無料

  • 参加申込下記URLよりお申し込みください。

  • 主催:フィッシュファミリー財団/JWLI(Japanese Women’s Leadership Initiative)

  • 共催:まなぶとものWA合同会社

  • 後援:福井県

  • 協力:Venture Café Tokyo

地域課題解決を加速する「JWLI Bootcamp」とは

JWLI Bootcampは、「地域に根ざしながらグローバルな視点を取り入れ、地域の課題解決を加速し、より良い未来を創造するリーダー」を育成するための3日間の集中研修プログラムです。米国ボストンで行われる4週間のJWLI Fellowshipプログラムを凝縮し、日本語で地域に提供されます。

2026年は福井県あわら市で「希望を戦略に変える(Turning Hope into Strategy & Action)」をテーマに開催されました。これまでの開催実績は、愛知県名古屋市、宮城県石巻市(2019年)、徳島県徳島市、大阪府大阪市(2022年)、北海道札幌市(2023年)、茨城県土浦市(2024年)、福岡県福岡市(2025年)と多岐にわたります。

JWLI Bootcamp ロゴ

JWLI Bootcampの詳細は、JWLI Bootcamp 公式ホームページで確認できます。

女性リーダー育成を推進するフィッシュファミリー財団(JWLI)

JWLI(Japanese Women’s Leadership Initiative)は、フィッシュファミリー財団が2003年に創設した女性リーダー育成プログラムです。同財団は、米国ボストンを拠点に、主にソーシャルセクターで活躍する女性リーダーの育成や表彰を行っています。「JWLI Fellowship」「CCJA(チャンピオン・オブ・チェンジ日本大賞)」「JWLI Bootcamp」「JWLI Scholarship」の4つのプログラムを展開し、これまでに累計240名を超える卒業生が各地で社会的インパクトを生み出しています。

JWLI ECOSYSTEM

JWLIの活動に関する詳しい情報は、JWLIウェブサイトをご覧ください。

まとめ:社会変革への一歩を共に

「社会を変える。3人の女性リーダーによるピッチ ― JWLI Bootcamp 2026 Fukui Demo Day」は、現代社会の重要な課題に対し、情熱と具体的なビジョンを持って挑む女性リーダーたちの姿に触れる貴重な機会です。障害福祉、医療的ケア、教育といった分野で、どのように社会変革を実現していくのか、そのプロセスと展望を知ることで、参加者自身の活動や考えにも新たなインスピレーションが生まれるかもしれません。このイベントが、社会をより良くするための次の一歩を踏み出すきっかけとなることを期待します。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77