視覚障害者の職場ハラスメント対策:当事者弁護士が語る実践的スキルアップ勉強会が無料オンラインで開催

現代の職場では、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、育児や介護をめぐるハラスメントなど、多岐にわたるハラスメントのリスクが潜んでいます。これらの問題は、個人の倫理観だけでなく、周囲の理解不足や「合理的配慮」の不足といった職場の構造的な要因から生じることも少なくありません。

認定NPO法人 視覚障害者の就労を支援する会(タートル)は、2026年7月26日に、弱視の当事者でもある板原愛弁護士を講師に迎え、「視覚障害者と職場のハラスメント ― 当事者の立場から考える」と題した無料オンライン勉強会を開催します。

職場のハラスメント問題と「合理的配慮」の重要性

特に視覚障害を持つ方々にとって、職場で直面するハラスメントは、その特性ゆえに周囲に理解されにくい場合もあります。例えば、業務遂行に必要な情報の提供方法や、通勤・移動に関する配慮が適切に行われないことが、結果的にハラスメントに繋がりかねません。

ここで重要なのが「合理的配慮」という概念です。

【合理的配慮とは?】
障害者差別解消法に基づき、障害のある人から社会生活上の障壁を取り除くために必要な便宜を図ること。事業者は、過度な負担にならない範囲で、障害のある人の状況に応じて必要な変更や調整を行うことが求められます。

この勉強会では、労働問題や人権分野で精力的に活動されている板原愛弁護士が、弱視の当事者としての確かな視点と、弁護士としての専門的な法律知識の両面から、職場のハラスメントの基本構造と具体的な対処法について、事例を交えながら深く掘り下げて解説します。

開催概要と参加方法

この貴重な機会は、視覚障害当事者だけでなく、そのご家族、企業の人事・障害者雇用担当者、医療・福祉・教育関係者、その他関心のある方々すべてが対象です。

  • 日 時: 2026年7月26日(日)10時00分~12時00分

  • イベント名: 実践的ビジネススキルアップ勉強会

  • テ ー マ: 視覚障害者と職場のハラスメント ― 当事者の立場から考える

  • 開催形式: Zoomによるオンライン配信

  • 対 象 者: 視覚障害当事者、ご家族、企業人事・障害者雇用担当者、医療・福祉・教育関係者、その他関心のある方どなたでも

  • 主 催: 認定NPO法人 視覚障害者の就労を支援する会(タートル)

詳細およびお申し込みは、以下のURLからご確認ください。
詳細・お申し込みURL

講師紹介:板原 愛 弁護士

白いジャケットを着用し、笑顔でカメラを見つめるアジア人女性のポートレートです。ショートヘアで、左の襟元には金色のピンがつけられており、プロフェッショナルな印象を与えます。

板原 愛(いたはら・あい)弁護士

2009年に筑波大学附属視覚特別支援学校を卒業後、青山学院大学法学部、早稲田大学大学院法務研究科を経て、2018年に司法試験に合格。2019年に弁護士登録(東京弁護士会)し、フロンティア法律事務所に入所されました。

先天性の弱視を持つ当事者として、文字の読み書きには点字やスクリーンリーダーを活用されています。業務では企業法務、民事、家事、刑事事件など幅広い分野を取り扱いながら、日本弁護士連合会人権擁護委員会障がいを理由とする差別禁止法制に関する特別部会や、優生保護法被害東京弁護団に所属し、障害のある人々の権利実現のために活動されています。近年は、パラリンピックスポーツを中心に、スポーツコンプライアンスに関する活動にも従事されています。

認定NPO法人 視覚障害者の就労を支援する会(タートル)について

認定NPO法人「Turtle」のロゴ画像です。視覚障害者の就労を支援する会を意味し、走るカメのキャラクターが特徴的です。

認定NPO法人 視覚障害者の就労を支援する会(タートル)は、中途視覚障害者をはじめとする視覚障害者の就労・復職支援、雇用継続、キャリアアップの支援を行う団体です。情報提供、相談窓口の運営、交流会やサロンの開催を通じて、当事者が社会の中で能力を十分に発揮し、自立して働き続けられる環境づくりを目指しています。

タートルでは、今回の勉強会講師である板原愛弁護士を招き、7月18日(土)14時00分からのタートルサロン「ワークライフspotlight」においても、「弱視をどのようにカバーして弁護士として働いているか」をテーマにお話しいただく予定です。

団体の詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。
認定NPO法人 視覚障害者の就労を支援する会(タートル)公式サイト

まとめ:誰もが働きやすい職場を目指して

このオンライン勉強会は、視覚障害者が職場で直面するハラスメント問題に対し、当事者の視点と専門的な知見から具体的な解決策を探る貴重な機会となるでしょう。合理的配慮の理解を深め、誰もが安心して能力を発揮できる職場環境の実現に向けた一歩として、ぜひご参加を検討してみてはいかがでしょうか。

Written by

菅間 大樹

findgood編集長、株式会社Mind One代表取締役
雑誌制作会社、広告代理店、障害者専門人材サービス会社を経て独立。
ライター・編集者としての活動と並行し、就労移行支援事業所の立ち上げに関わり、管理者も務める。職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修修了。
著書に「経営者・人事担当者のための障害者雇用をはじめる前に読む本」(Amazon Kindle「人事・労務管理」「社会学」部門1位獲得)がある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0773TRZ77